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『デイサービスの送迎ドライバー日誌 第3回』(2020年6月25日(木)記)

●某年某月某日

【デイサービス利用者の朝と夕の送迎を福祉車両で行う送迎ドライバー(別名、介護福祉ドライバーやケアドライバーなど)のとある1日の流れの発表会】の続きは、3人目から!

90代、女性。本宅に息子がいつもいるとの噂があるも、離れで一人寝している。本宅の玄関先のキーボックスから離れの鍵を取り出して、アイドルの寝起きドッキリ気分で離れの鍵を開ける。

今日こそは、今日こそは、死んでたらどうしようと思うが結構しぶとく爆睡しているのが常。

耳元で「おはようございま〜す、朝で〜す、デイサービスで〜す」と大声を出し続けていると、ハッと目が覚めた起き抜けの第一声が、「嗚呼、死にたい。嗚呼、体が痛い。ああ、今日は行きたくない」などのディス選り取り見取り。

いちいち付き合ってられないのでシカトしめ、「ハイ、アッゲま〜す」と介護ベッドの上半分をリモコン操作の↑ボタンでゆっくりと上げていく。

強制的に座った状態になったら、介護ベッドを「ハイ、サッゲま〜す!」とゆっくりと下げていく。

座った状態のお尻を支点に、首の下に右手、両膝裏に左手を添えて、両足がベットの上から滑り止めマットの敷いてある床に着くように半回転させる。

続いては、正面に向き合い、自分の腰を落とし、両手を手引きする感じで引き起こす感じで立たせる。

その場でクルリと体を反転させて、あらかじめ用意しておいた車椅子にゆっくりと座らす。

ってのがあくまで理想で、実際は床の滑り止めマットの上で上手に立てるわけがなく、フニャフニャフラフラするので、正面から両脇の下を抱きかかえて、自分がクルリと反転しつつ、車椅子にやさしく投げ飛ばす感じ〜。

もちろんその間ずっと、「痛い!骨が折れた!救急車呼んで!」と元気に大騒ぎショー。

ちなみに、寝起きの第一声で、「今さっき救急車呼んだからねッ!」って大嘘が、今のところメンヘラ老人アイドルの寝起きドッキリNo.1!


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