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【表現評論】メモリーズオフ 想い出にかわる君 コアレビューその6 響ルート1【全作再プレイシリーズ】
⚫︎前回の記事
⚫︎どのルートに行っても電波
小夜美と静流から逃げられたと思ったら、今度は全員で電波を飛ばし始めるストーリー。カナタが古いチャリを持ってきて、全員で意味不明なことを言い始める謎夢です。言いたいのは主人公がカナタに未練があるというそれだけ。他の部分はどう読み解いても意味のある話とは思えない。
⚫︎カナタのBGM
これだけ耳に残りますね。あとはシンのインド風味BGMとカフェのBGMくらいか。想君の弱点は挙げればキリがないほどたくさんあります(強みもたくさんある)が、BGMが残らないのもあるかもしれない。
⚫︎テンチョーの思想
テンチョーのセリフでよく出てくる言葉があります。
自分を二の次にして人を優遇する趣味には興味がないの
こんな感じの考えが、繰り返し出現してるので、書いてる方が語りたい思想ということでしょう。ツンデレとかではなく、割とガチでこんな感じです。西住が考えるメモリーズオフのコアを否定する作品かもしれません。想君の場合、テンチョーに限らず、全員こんな感じで動いてるんじゃないですかね。オレがオレが、私が私が。唯笑の魂とか、そんなもんはありません。なんだろう。どこか少女漫画チックな雰囲気を感じさせるんだよな。
⚫︎音緒がカフェでバイト
のくだりもテンチョーは意味不明です。絶対ダメって言ってるのに、変な賭けをして負けたからOK出してます。絶対ダメとは何なのか。カナタと付き合ってるだけあって、気まぐれ男です。
⚫︎響と渋谷デート
どう考えても服装が夜職なんだよなぁ。ビルのモニターにカナタが馬鹿でかく映ってます。芸能人とかアイドルって属性、ギャルゲーではそこそこ見かけますが、個人的には1ミリも刺さらない。
好きなものを買ってやるということで渋谷に連れ出されますが、値段的には大したことのない指輪でした。なんで? 携帯の方が高いだろ。しかしよくよく考えると携帯といい、指輪といい、せびりすぎでは。メモリーズオフで一番金のかかる女説ある。
回転寿司に連れていくと、まあまあ気になるセリフがありました。
アタシ、大人無しで、お寿司屋さんに入るの初めてだよ
ということは、大人ありだと、あるってことですよね。親と一緒に寿司屋に行くような感じにも見えないし、一緒に行った大人とは誰なのか。毎日メール打って電話するのに慣れていそうなのはなぜなのか。レビュー書いてると穿って見る不具合がある。
⚫︎響の夢
タイタニック号になぞらえた物語を夢(寝ている時の)として見ている響。確かに最後で船上デートしてた記憶はある。銀河鉄道の夜とか、タイタニックを伏線? として散りばめているようですが、あまり機能してるようには見えないなぁ。
⚫︎響と家に連れこむ
やたらと女を家に連れこむ男。向こうから来たいと言ったわけですが。智也先生はかおるだけ。伊波師匠はほたるだけ(つばめは入ってくるだけなのでノーカン)。ショーゴ大先生は今の所2/3で連れ込んでる。
響はフローリングだのエアコンだので感動してます。ということは、家は畳で、エアコンもないと。見るもの全てに感動してますが、一体家には何があるのか。
ビデオ(もはや死語)を見ているところで、響の価値観が見え隠れてしています。一生懸命生きているものを綺麗だと感じるようですね。本人も必死で生きているということか。親の金で大学をサボりまくっている主人公とは正反対です。大学生としては珍しくもないですが。
⚫︎環を家に連れ込む
トビーに放置されていた環を家へ。やたらと女を家に連れ込む男再。これで3/4に。記憶によれば家に入ったことがないのは、深歩と沙子だけじゃないですかね。つまり5/7を連れ込んでいる計算になる。メモオフ史上一番最も女を家に連れ込んだ男。
⚫︎響の家へ
駅まで迎えにくる響。何も考えずに、思いつたら即行動、欲望一直線という感じで、ある意味心地よさすらある。家は予想通りオンボロアパートですが、中身は小綺麗に工夫して飾っています。料理も得意らしい。小賢しい感じがないのがいいですね。小物入れの中には謎のブランド品も紛れてます。本物なのかどうか。
ここでメモリーズオフの伝統ともいうべき、問題のある家庭環境語りが始まります。悲しき過去きたな。今回は暴力親父系です。いなくなったということなので、何らかの形で亡くなったのでしょう。すっごい貧乏だったから、金持ち大家の娘がめっちゃ仲良くしてくるけど、惨めで恥ずかしくなってという、メモリーズオフではあまりないパターンの過去です。おまけにその友人の蝶の髪飾りを盗ったというエピソードまでついてます。エーミールの話みたいやな。こっちはきちんと返していますが。返した後に母親が買ってくれた似たような髪飾りがお気に入りだとか。
⚫︎家に帰ると環
もうこんなん絶対響とバッティングして揉めるやつですやん。揉めるのは知ってるんだけど。どうぞどうぞ状態すぎる。
この世の誰もが予測するように、響が家にやってきて揉めます。揉めるというか、瞬間湯沸かし器的に沸騰して、暴れて、環にビンタして帰ります。他のヒロインにビンタしたファーストヒロイン。セカンドとサードはちなつと霞。3人しかおらんやん。他にいたかな。3人もいるのがおかしいんだけど。
その後追いかけて説得し、誤解が解けて部屋に戻ったシーンから再開されます。あっさり解決。いや、過程をちゃんと書いてくれよ。スキップするな。環と響は仲直りしてショーゴの家に泊まることになりましたと。
このルートもな、環はおまけではないのか。沙子的な感じで。ルートに二人ヒロインを配置するのはいいんですけど、明らかにメイン(那由多響)とサブ(沙子響)になっているのが気になる。共通部分が長すぎるせいですね。音緒と深歩もそうだったかな。音緒さんはカナタともルートが被ってるからな。