ハイキャリア女性は部屋が汚い
企業や団体において役員や幹部など「意思決定層」に女性が就任するニュースがよく聞かれます。世の中が変わっていくのを感じるこの頃です。
私自身、優秀な女性経営者の方とお会いするたび、意思決定層に女性がいるのはメリットしかないと感じています。
このまま、優秀な女性を引き上げるトップダウンの動きが広がることを願うばかり。
私は、地道にボトムアップの取り組みを続けていきます。自分で片づけができる人を増やし、家の中がスッキリと仕組み化され、働く女性たちの家事の負担が少しでも減らせるように働きかけていきます。
近頃ではテレビなどメディアを運営する企業の意志決定層にママ社員の方が増え、とってもありがたいことに、私たちの取り組みに共感してもらいやすくなりました。5/1からはラジオ大阪でラジオ番組もスタートしました。私のこと、季節のお片づけのこと、女性たちの片付け奮闘記などをお届けしていきます。ぜひお聴きください😀
(noteで番組のアーカイブを放送の1週間後に投稿していきます)https://note.com/nishizakisachi/n/n0ea591a4ba19
ハイキャリア女性とお片付け
さてちょっと前、社会でバリバリ活躍する女性たちの汚部屋問題がニュースになったのをご存知でしょうか?
忙しい女性たちが不用品を溜め込んで部屋を汚部屋化してしまうのです。
私は仕事柄、女性たちのプライベートな住空間を見ています。そのニュースを知ったとき、自分の目で見てきたことが確信に変わりました。
「ハイキャリア女性の部屋が汚い問題」です。
一見、キャリアも家庭もすべて持っている、人生順調そのものに見える女性たち。何も困ったことが無さそうで「こんな感じの方が片づけ苦手なの?」「モデルルームみたいなお家に住んでるでしょ?」って雰囲気の方たちが相談にやってくるのです。
片づけられない人の背景は両極端
そもそも「片付けられない」で悩む女性とはどんな人たちなのでしょうか。45日片づけ習慣化プロジェクトの講座をはじめて間もないころ、あることに気がつきました。
受講生の育った環境や背景には、大きく分けて2つあるということです。
一方は「自分の実家も片づけられない家」だった人。だいたい全体の80%くらいです。
その多くは実家の親も片づけられないから全く片づけ方がわからない。片づいた感覚がわからないまま大人になったので、やり方や考え方が分からず物心ついた時から部屋は散らかっている。
幼いころから、汚部屋にいるのは普通。
「うちは、夫婦そろって汚部屋出身です!」と笑って話す受講生の方もいらっしゃいました。
そして30代、40代となった今、子どもに片づけを教えれなくて後ろめたい。高齢になってきた両親の住む実家の片づけもしたい。だから自分で片づけられるようになりたいと、口をそろえてお話しされます。
もう一方は、「親は片づけ上手で、実家はキレイに整理整頓されている」。約20%です。 でも自分は片づけができないという、ちょっと複雑な悩みを抱えています。
この20%に多いのがハイキャリアな女性たちです。
出身大学を聞けば、日本を代表する国立大学をはじめ横文字の名前の大学も珍しくありません。それも、誰もが知っている横文字。「ス○○○ォード式仕事術」「○○○○ド式プレゼン術」みたいな書店に平積みのビジネス書のタイトルを張るレベル!
職業は弁護士など士業、医師など国家資格取得者はもちろん、省庁や国の研究機関にお勤めの方、はたまた「○○○○式」ビジネス書にありそうな大手コンサルティングファームにお勤めの方まで。
WOW!って声が出るようなスーパーエリートさん達です。
実は私、最初のころは…「本当に悩んでるのかなぁ?」「ものすごい期待値が高かったらどうしよう」「相手は業務改善のプロじゃないの?」「私に教えられる?」大丈夫、自分!?とおののいておりましたが、あまりに毎回すごい経歴の女性が来られるので、今ではまったく驚かなくなりました。むしろ、彼女達の話を伺ってみるとこれは大変、きついよなぁ…ってことに気づいたんです。
彼女達の悩みの根本にあるのは、完璧主義、理想が高い、多忙、高収入、責任感が強い、エリート教育。
ハイキャリアな女性たちがどうして汚部屋に陥りやすいのか?私なりの考察をまとめてみました。
ハイキャリアな女性が片づけられない理由
1)勉強や習い事以外は親に任せてきた
今のハイキャリアな女性のご実家の多くは、専業主婦の母親と仕事一筋の父親のいるしつけに厳しいご家庭のようです。
親御さんは教育意識が高く、幼いころから勉強や習い事に忙しく片づけや家事を教わったこともない。勉強以外のことは全て、時間のある完璧に家事をこなす母親ががやってくれていた。
結果、大人になって実家を出ると片づけ方や家事がわからない、何から手を付けていいか分からない、という問題に直面。
ひとり暮らしの時はどうにかなった人も油断すると汚部屋に陥ります。結婚して、家の部屋数も増え子どもができて、片づける範囲が広がったり、お世話する人が増えたり、仕事が忙しくなってゆく。そのうちに気が付いたら家中に物が溢れかえってる…なんてことに!
2)男並みに働いてきた
社会に出てからといえば男性原理の競争社会で、パワフルに活躍してきた彼女たちは、組織の中で責任あるポジションにつく方もたくさんいます。チームや組織を優先して自分のことを顧みる時間なんてゼロ。そもそもプライベートな時間が取れない。家に帰ったら疲れ切って片づけなんてやりたくない。
疲れた時は、スイーツでも食べたり、気分転換にちょっとお酒を呑んだりしてゆっくりしたいですよね。
3)完璧主義
片づけや掃除ってたとえ全部に手が回らなくても、今日はキッチン、今日はお風呂って、毎日習慣化して手をつけていれば状態をキープできるんです。
私たちが45日片づけ習慣化プロジェクトの《家庭力アッププロジェクト》を体育会系「大人の部活」と言うのも、愚直に手を動かすこと、行動を変えていくことを重視しているから。
生活動線や収納の設計を考えていくなかで計算や思考が先走ってジーっとながめたり、あれこれ考えてばかりいるだけでは残念ながら部屋は片づきません。そこへきて、ハイキャリ女性は”完璧主義”。
そもそも失敗したくない!
そして「片づけをやるなら一気にやりたい」って気持ちが強すぎて
「やれないなら全くやらない」
と放置してしまう。
そして、「インテリアはああしたい、こうしたい」など思考が先に立ちがち。そうして考えて思っているうちに物や汚れが溜まってどんどん状態が悪化。
さらに、「いつか、私はできる!」って
変な自信はあるのでますます手遅れになってしまう。
でも・・残念ながらその「いつか」って来ないんです。
4)ストレスで物を買ってしまう
仕事は常にハードワークで
ストレスを溜めがちな毎日。ストレスがたまったら買い物で発散!ってこと、誰でもありますよね。「頑張った自分へのご褒美」って心の栄養です大切です。
ただ、ハイキャリアな女性は高収入。ストレス量×自由になるお金の掛け算で
買い物のブレーキがかからなくなりがちなんです。「気に入ったカットソーは色違いで」なんて買い方は普通。そうして物がどんどん増えて
クローゼットはパンパン。
すると今度は、買ったはずの物が見つからない
って問題が起こる。そしてなまじお金があるから
また代わりを買って解決する。お金で解決する。
そしてまた、物が増える!
「片づけられない」を終わりにしたい理由とは
そんな女性たちが自分で片づけられるように改革を決心するとき、みんな「誰かのため」が根本にあるようです。部屋が片づかないことで頭の中がモヤモヤ、家にいるとずっと不機嫌。それによって家族との関係や仕事が上手くいかないと言う女性たち。
でも、子どもや家族の未来を考えたとき、もうこんな生活は終わりにしようと思うのです。例えば、医師の方は「彼と結婚したらしっかり片づけたいから」と教えてくれました。自分以外の誰かの未来を思っていました。昭和のお母さん的な懐の深さというか、穏やかな部分をしっかりと持っていてすごく共感するし尊敬します。
仕事では重要なポジションにいて、家でも責任が重大でつらい状況もたくさんあると思います。でも、家の仕組みが整って片づけが習慣になると、「毎日が楽しい。同じ場面なのに毎日がすごく楽しく感じる」「気持ちも空間も余裕ができたら、もっと楽しんでいいんだって思えるようになった」と言って、肩の荷を下ろし、次は自分の人生をもっと追求していきます。持ち前の勤勉さで資格を取ったり、新しい仕事にチャレンジしたり、ますますご活躍です。
そんな頑張り屋で自分の手で人生を変えたいと思っている。でも、片づけのこと考えると疲れてしまうという女性の役に立てることに、 私は、喜びを感じています。
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