アナエロビックファーメンテーションについて思うこと
どうも、西尾珈琲です。
今回はアナエロ(嫌気性発酵)について思ってることをあれこれ書いていこうと思います。
先に結論だけ書いちゃうと、筆者はそんなアナエロ好きじゃないです。
ただ、こういう新たな試みは歓迎派というスタンスです。
そもそもアナエロってどういうもんなの?
簡単に説明すると、タンクを密閉し酸素を遮断することによって嫌気性発酵を促すって手法です。
この精製過程で生まれたコーヒーの風味ってのがまた今までのコーヒーとはがらりと変わったもので、賛否あふれるものとなってるわけです。
味に関してですが、嫌気性発酵ゆえのアルコールっぽい風味が顕著に出るのが個人的にはかなり気になるところです。
好意的に書くとシナモンやチェリー、フルーツの濃縮感、ワインのような風味とかですかね。
とにかく、今までのコーヒーにはない独特の風味を持っているってのが大きな特徴です。
色々焙煎したり店で飲んでみたけど……
この精製方法も出た当初こそ入手先が限られていたものの、数年もすれば各国で試みがなされ、今となっては容易にアナエロの豆を購入できるようになりました。
そういうわけで、筆者もいくつかの生豆を購入し焙煎してみたのですが……。
「面白い風味だが、何度も飲みたいと思うものではない。」
という結論にたどり着いたわけです。
決してまずいわけではないんですが、まぁとにかく味に飽きるんですよね……。
先にアルコールの風味が顕著に出るといった通り、どの豆を飲んでもそれが味としてよく感じられるわけでして……。
早い話、どれ飲んでも「アナエロだなぁ……」以外の感想があんまり出なかったんですよ。
特にエチオピアの豆では、このアルコール風味と更に増したフルーティ感が合わさって味がくどくなってしまい、より飽きやすく感じてしまいました。
じゃあ焙煎を深くすればええやんと思いましたが、これらの独特の風味を飛ばしたら、それってアナエロ豆でやる必要ある?って話になりますし……。
店で飲んでもやっぱり同じような感じで、こうして筆者のアナエロ探索は一度終止符を打たれたわけです。
適応せよ!
結局、アナエロを楽しむにはこの独特の風味に適応する必要があると思うんですよ。
特に深く考えず、アナエロの豆美味いじゃん!ってなるのが一番の理想ですね。
間違いなく言えるのは、万人向けのコーヒーではないってことです。
個人的にはユニーク枠です。
結論
最初に書いた通り、筆者はアナエロそんな好きじゃないです。
一方で、こういう新たな試みっていうのはコーヒー業界の発展のためには必要不可欠だとも思っています。
最近ではウィスキーやラム酒・ワインの使用済み樽に生豆を入れるバレルコーヒーを代表としたインフューズドコーヒーの種類も増えてきました。
アナエロだって色々試行錯誤し、その精製方法はより洗練されていくでしょう。
その時にはまた、アナエロ豆を焙煎しその変化に驚きたいものです。
なんかきれいにまとまった気がするので、今回はここで締めたいと思います。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
※追記
ふと、エルサルバドルのパカマラでアナエロやるとワインのようなフルボディ感とアルコールの風味が上手く嚙み合って良い具合に仕上がりそうなんてことを思いつきました。
そう思って生豆調べてみたら結構なお値段でした……。
あと、エチオピアのゲシャビレッジのゲイシャ(アナエロ)もいつか飲んでみたいですね。