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今やっている仕事を、大きく2つに分けてみよう。

ビジネスに関わるすべての人と一緒に、3分間で「ビジネスIQ」を高めていく「西野ゼミ」のコーナー。今回のお題は、これです。

構築と運用


[このトピックの評価]
レベル:  ★★ (やややさしい)
有用性:  ★★★★ (使える)
種別:   思考法 / ロジカル


僕が仕事でわりと意識している「業務の大分類」として、その業務の属性が「構築」にあたるのか「運用」にあたるのか、というのがあります。

「構築 (Creation)」は、新しいルールや仕組みを作ったりする業務です。

決まっていない枠組みを決めていく企画的な仕事や、一度完成するとしばらく使うことになる制作作業などがここに入ります。

「運用 (Operation)」は、構築したことに沿って存続のために実際に日々回していく業務です。

運営・営業もここに入りますし、数字からレポートを作るルーチンなど、日常の時間の多くは運用属性となっていて、これらは、日々 PDCAを回して修正・改善していきます。


この2つは、職種によってどちらが割り振られるかが決められているわけではなくて、同じ職種の中に2つの異なる性質の業務が混在していると僕は考えています。

サッカーでも、ポジションによっての適性はあれど、
前線の人だけがシュートを打つわけではないですし、前線の選手ももちろん守備をしますよね。

似たような分類で、「非定型業務」「定型業務」というのがあります。
こちらは完全に「手順化されているか、否か」による区別ですね。


参考ですが、「労働(Labor)」「仕事(Work)」「活動(Action)」という区別をした人もいます。
(ナチス時代のアメリカ政治思想家・ハンナ=アーレントによるものですが、これは深い話になるのでまた今度…)


僕は、自分自身でやっている業務でも、人にお願い(割り振り)する業務でも、「構築」「運用」の性質をいつも意識しています。

「運用」に忙殺されて「構築」ができないと、前に進みません。
F&Pのようなスタートアップでは特に、命取りになります。

だからなるべく、運用業務を単にこなして「あー今日もよく働いたなあ」と満足するのでなく、日々の時間で「運用」が占めるウェイトがなるべく軽くなるように効率化させる努力と、「構築」をするための時間を確保する努力が必要だと思っています。

ちなみに、僕がここで定期的に記事をアップしているのも1つの「運用」なのですが、僕は、なるべくそのあと2次的 3次的に使えるような記事を書いて資産化させることで、このタスクに「構築」機能を持たせるようにしています。


ですが僕は、「専ら構築しかやらない」ことには懐疑的です。

資本論で著名なマルクスは、構想に特化して労働を分離している特権階級の資本家を批判しましたし、

アメリカの人類学者・デビッド=グレーバーは、ホワイトカラーにはびこる「いらない仕事」を「ブルシット・ジョブ ( = クソどうでもいい仕事)」と言ってコケにしました。


バランス感覚がなく「運用を軽視する」人は、そういう無価値な存在の方向性に行きます。

僕自身も、「運用強度の高い」人ほど信頼を置いています。

人からの信頼を勝ち取るためには、まず「運用」を買って出て愚直にこなすといいと思います。

それは必ず誰かの目に留まりますし、「運用」は自分を裏切りません。


その上で、「運用」から蓄積した知見をもとに「構築」に携わることで、ステップアップの道も開けるでしょう。


日本人の気質はどちらかというと「運用」には向いていますが、「構築」は若干苦手めな印象があります。

だから僕は、こうした日々の発信活動の中で、
特に若手ビジネスパーソンが少しでも「構築」の基礎となるスキルを磨くための Tips を届けられるように考えています。


あ、この括りはあくまで西野個人による大雑把なもので、あまり一般的にはなっていないかもしれません。

マネージャークラスになると、運用を管理する「監督」はどっちに入るんだああ?とか、
部下との「コミュニケーション」はどっちだろうう?とか、
新しい悩みが出てきますので、あくまで感覚的なものとして持っておいてほしいなと思います🤓


ビジネスに関わるすべての人と一緒に「3分間でビジネスIQを高める」西野ゼミ。今日は「構築と運用」という業務の分類について、考えてみました🧑‍🏫

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