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1から10までの数を順に、3つの箱に分けよう。

ビジネスに関わるすべての人と一緒に、3分間で「ビジネスIQ」を高めていく「西野ゼミ」のコーナー。

今回のお題は、ロジカルシンキングの基本動作の1つ「分類」についてです。


「分類」する


[このトピックの評価]
レベル: ★ (とてもやさしい)
有用性: ★★★★★ (とても使える)
種別: 思考法 / ロジカル


ポップアップクイズ

さて最初に、軽い頭の体操をしましょう。

【問題】
3つの箱「A」「B」「C」があります。
ここに、1からの数字を順番に、あるルール (条件) に従って、3つのうちいずれかの箱に分類しながら入れていきます。

1は、Aの箱に入ります。
2は、Bの箱に入ります。
3は、Cの箱に入ります。
4は、Bの箱に入ります。
5は、Bの箱に入ります。
6は、Aの箱に入ります。
7は、Bの箱に入ります。
8は、Aの箱に入ります。
9は、Bの箱に入ります。
では、このルールでは 10 はどの箱に入るでしょうか?

「10」はどこに入る?


どんなルール(条件)で分類しているか、あなたには分かりますか?

【答え】
10は、「A」の箱に入ります。

分類ルールは、それぞれの数字を「〜本」と書いたときに、日本語でどう読むか、です。

「ぽん」なら「A」、「ほん」なら「B」、「ぼん」なら「C」に分類しました。

ほんのなぞなぞでしたが、いかがでしたか?


さて、このルールならば、同じ仕分け作業を繰り返していってどれだけ数字が大きくなっても、箱の数はたったの3つで済みます。


箱の数がこれ以上増えることがないということは、莫大な数字であっても管理が可能であることを意味します。

このような作業を「グルーピング」と言います。


こんな感じで、共通点や規則性を探し出し、それをもとにして「分ける」ことで、膨大な量の情報やデータも、見えるようになる、管理できるようになる、つまり、自分の手にとって扱えるようになるのです。


分類の意味

「分かる」 という言葉の語源は、「分ける」 です。
「分からない」 状態とは、「 分けられていない」 、混沌とした状態のことです。

物事を整理し、同じ性質を持つものをグループ化することで、情報を体系的に理解しやすくすること。

これが「分類する」ことの意味です。

分類をしなければ、「分け」「分からない」状態となってしまうので、
私たちの生活や仕事は混沌の不安に悩まされてしまいますね。


分類の重要性

分類を正しく行うことで、仕事の中で様々なメリットが生まれます。

・情報整理:
大量のデータや情報を整理し、必要なときにすぐに取り出せるようにする。

・問題解決:
複雑な問題を小さな問題に分解し、段階的に解決できるようにする。

・意思決定のサポート:
重要な情報を体系的に把握できるようにし、スピーディーで正確な意思決定を行う。

・業務効率化:
作業の優先順位を明確にし、時間を適切に配分することで業務の効率化を図る。


日常の中の分類

私たちは生きていく上で、すでに日常的に「分類」をやっています。

・「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「資源ゴミ」を分けて、曜日ごとに捨てる。

・「肉」を買うときは肉の売り場に行き、「調味料」を買うときは調味料の売り場に行く。

・「必要なもの」と「不要なもの」を分けて、要らないものを捨てる。

・スマホのホーム画面に新しいフォルダを作って、「用途別」にグループ化する。

散らかっているものを整理にするには、「分類する」のが一番ですよね。

なので、分類する能力をどんどん磨いていけば、私生活にも多大なメリットが生まれるわけです。

たとえば・・・

・買い物リストの項目をカテゴリ別に色分けして、買い物を効率的に行う。

・書類や道具を、付箋を貼った箱やファイルに仕分けして、取り出しやすくする。

・冷蔵庫の中の食材を、出し入れする頻度ごと、サイズごと、賞味期限順に分けて、快適に取り出せるようにして食品廃棄をなくす。


分類の方法

それでは具体的に、どのように分類を行えばよいのでしょうか?

PCの中に「新しいフォルダ」を作るとき、どんなルールでフォルダを作るのが最も効率的なのか、悩んだことはありますか?

ここでは、代表的な分類の方法をいくつかTipsとして紹介します。


・カテゴリー:
商品の種類、市場の性質など、あらかじめ決めた基準に従って情報を分類します。
汎用性が高いですが、最初の項目設定が重要です。


・時間軸:
年、月、日などの単位によって、新旧という軸で分類します。
人によって分類基準が乱れることが絶対にありません。


・属性:
地域、年齢層、性別、職業などによって分類します。
マーケティングでは常套手法です。


・所有者:  
誰のものなのか、名前を書いていくやり方です。
責任範囲が明確になるので、よく使われます。


・機能:
たとえば、営業、人事、経理、総務などの組織ごとに分けたりします。
複数に当てはまる場合、分類が困難になります。


・進捗度:
未着手、仕掛中、保留、完了済など、プロセスの中の進行具合で分けます。
この場合、安易に保留としないような管理努力が大切です。


・ランク評価:
ABC、高中低、○△×などで評価していきます。
重要度 / 緊急度 で優先順位を決めるなどの使い方ができます。


・頻度:
月1回、週1回、週2回、毎日などで分けます。
最初に頻度を決めるときは、慎重に考えましょう。


分類は、今後紹介していく MECE、ロジックツリー、フレームワーク、具体と抽象など、さまざまなロジカルシンキング手法の基本動作になります。

分類をうまく活用することで、仕事の効率化が図れるだけでなく私生活も豊かになります。

みなさんもぜひ、分類のテクニックを実践してみてください。

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