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医療はいりょいりょ(不登校児の親やってました。)

子どもが不登校になったら、とにかく医療機関と繋がっときましょう。しかし、どこへ行けばいいのかわからない。不登校は病気なのかなんなのか?メンタルクリニックには近寄りがたいし、悩みますよね。

とくに、子供の精神に対応してくれる病院は限られています。そして、予約がなかなか取れない。いつも混んでいます。


はじめに行ってみた病院は「予言型」←勝手に命名しました

診察前に、心理士さんによる聞き取りが1時間ほどあり、成育歴をみっちり聞かれました。そのあと、診察室に呼ばれ、1段高い大きな机に腰かけた先生が心理士のまとめた資料に目を通し、私たち親子に予言を下します。「今は鬱気味ですが、薬を飲めば元気になります。元気になると親に暴力をふるうでしょう。そして息子さんはこの病院に通ってこなくなるでしょう。」

このありがたい予言をいただき、次回の予約は不可で、会計に案内されます。会計を済ませて外へ出て、どうしたらいいのか全くわからず立ち尽くす親子の背後で自動ドアは閉まるのです。

「え?」の一言に尽きる。そんな体験でした。

今思えば、我が家は典型的な不登校児製造家庭。その道のプロなら絶対わかるデフォルト不登校親子だったのです。そういう人に治療しても、お金を払わせるだけになる。しかも途中で通えなくなる。そんなの意味ない。そういう見立てだったのでしょう。

当時はそんなこともわかりませんので、次なる病院へかかりました。


2つ目の病院は「休養型」もしくは「繋ぎとめてズルズル小金を出させる型」←失礼ながら勝手に命名

ひとつめの病院で南極のブリザードのような対応を受けたため、二つ目の病院へ行くにはかなりの勇気が必要でした。息子も行きたがらないし。それでも何もしない不安のほうが耐えられなかったので、嫌がる息子を拉致監禁のように無理やり車に突っ込んで病院へ行きました。ちなみに2週間待ちでした。人気のあるお医者さんでした。

そこは普通の家のような建物で、診察室にもドライフラワーやぬいぐるみなど、ほっとするアイテムが飾られていて、お医者さんは私たちと同じ高さの目線でにこやかにおだやかに、そしてスピーディーに診察&診断書を作成してくれました。診断書には学校を休ませる必要があると書かれていました。疲れ切った親にとっても、もともと休みたい息子にとっても、診断書は全ての煩わしさから解放してくれる魔法の紙となりました。

一つ目の病院とのあまりの違いに、私たちは2つ目の病院のとりこになります。1か月に1度通って、診察料と処方箋代と薬代を払えば、悩みから解き放たれて大手を振って生きられるのです。

すっかりとりこになって、2年ほど通いましたが、その間、何一つ前進しませんでした。診察のたびに「顔色が良くなったね」「髪の艶が前よりいいよ」とほめてもらって、なんだか未来が明るいような気持にさせてもらえるのですが、それこそ気のせい。ただただ毎月5千円が消えていくだけ。

ふと冷静になって、通院をやめました。2年も通っちゃったあとでしたが。

しかし、全部が全部無駄というわけでなく、定期的に外に出る習慣や、家族以外の人と話をする経験を継続できたのは、良かったと思っています。ただ1回5千円は痛かった。


しばらく間をあけて、3つ目の医療機関、本当に役立った医療に繋がることができたのですが、この記事が長くなりましたので、次に回します。

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