「さよなら」を言えるのはすごいこと

ラーメンズの小林賢太郎さんの芸能界引退がニュースになっていましたね。
私はトゥィンクル・コーポレーションのTwitterを見て知ったのですが、ハッと大きく息を吸い込んで暫く時が止まってしまいました。

今はどっぷりエレ片ファンの私ですが、
ラーメンズは、本当に私の思い出がたくさん詰まったグループで、いわゆる青春でした。
小学生のときに面白フラッシュで千葉!滋賀!佐賀!を観て爆笑し、ラーメンズを認知し
中学生でバニー部を知りまた大爆笑し、大好きになり
所属していた演劇部で何本もDVDや戯曲集を買い、文字通り擦り切れんばかりに読み、いけないことですが戯曲をコピーして友人に配布し布教活動をし、
体育館の大きいスクリーンで上映会をし、
新入生歓迎の部活紹介ではステージ上で『銀河鉄道の夜のような夜』と『プーチンとマーチン』をしました
これは記憶を良いように捏造している可能性もありますが、そのネタは新入生に大ウケし、当時の担任の女性の先生に「お笑い芸人になったほうが良い!」と勧められ、嬉しくてラーメンズの丸パクリなのに私が書いて演出した事にしました。

誰か気が付いていた人いたかな?
今思い返すと恥ずかしすぎる。

K.K.Pやカジャラは沢山観に行けたし、なんならDVDの購入枚数はエレキコミックやエレ片より多いくらいなのですけど

ラーメンズのライブを観れたのはラーメンズ第17回公演『TOWER』の1度きりで
これが最初で最後のラーメンズ公演になってしまいました。
これ、そんなに後悔するなら行けばよかったのにとか思うんですけど本当にただただ後悔するしかなくて悔しいですよね。本当に。

エレ片もラーメンズの片桐さんのやっているラジオという事で聴き始め、今やどっぷりエレ片沼に浸かっております。

ラーメンズは解散したとは言っていないのですけど、小林賢太郎さん引退で思い出したのは

東京事変の解散ライブ「東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」のことです。

2012年、当時高校生の私は椎名林檎さんの世界観や東京事変の多彩な音楽がラーメンズやエレ片のように大好きで、なんなら陶酔しきってました。
林檎ちゃんのようになりたくてショートカットにしたりしました。
CDやライブDVDを買い漁り、チケットの抽選が当たれば必ずライブに行く
色んなCMやドラマでも曲が沢山使われて、もちろんクラスメイトにも東京事変好きな子が多く
いわゆる人気絶頂期のときの解散発表。

同じくファンクラブへのメッセージを読みハッと息が詰まり時が止まったような感覚になりました
解散ライブのチケットはもちろん倍率が高く私は当たらなかったのですが、隣のクラスのもやしみたいな男の子が2枚当たったとの噂を聞き『Spa & Treatment』のDVDを譲る約束で1枚買い取る事が出来ました。
(結局、解散後にDVDを渡すのが嫌で駄々を捏ねて譲りませんでした)

もちろん、解散ライブまでの日々はお通夜状態。
毎日机に突っ伏してiPodに入れた東京事変の曲を聴きまくり、どれほど東京事変が良かったのか友達に伝え続けてました。

でもこれ、この時間があるのって実はすごいですよね。
解散するまではすごく悲しいけど、その悲しみを受け入れる為の準備の時間。
改めて嗚呼、私はこの人達が好きだったのだなと思い。
CDから歌詞カードを抜いて授業中にノートに歌詞を写したりしながら、ただただ好きだ、解散しないで、この曲が好き、とか考える時間。

今回の小林賢太郎さんの引退は、
もちろんトゥィンクルコーポレーションとの距離感だったり、察することは充分出来たけど
「さよなら」も言えずにスッと居なくなってしまった、置いてけぼりにされた感じがすごくて
なんかまだ受け入れられてません。

引退宣言、解散ライブなんてものが必ずしもある訳じゃないとわかってはいたけど霞みたいに消えてしまったような気がして今はまだ寂しいです。

東京事変は解散してもそれぞれ音楽活動は続けていたし、今年2020年まさかの復活で大歓喜なのです。

解散ライブBon Voyageのライブの衝撃は今でも覚えています。
ライブ内容はもう私はドシャ泣きで、多感な時期だったので涙、涙、嗚咽、霞んだ状態での記憶しかありませんが

林檎ちゃんが(うろ覚えで申し訳ないですけど)「解散するけど離れ離れじゃない。電話したらまた集まれる」と言っていて安心したこと。
アンコール終わりの暗いステージにファンが口々に「ありがとう」「お疲れ様」「さようなら」と叫んでいた事、その声、音は鮮明に記憶しています。

もちろん東京事変のメンバーとの面識なんて無いのですけど、誰も居ないステージにしっかりお別れ出来た事で少し心が晴れました。

ファンの気持ちというのは本当に不思議なものですね。
SMAPの解散や嵐の解散もこんな感じだったのかしら。
タイムリミットが近づくにつれてギリギリと心が痛むかもしれないですけど、しっかり別れを告げられるのは本当に幸せな事ですよね。

急に居なくなっちゃうことあるから。
小林賢太郎さんは創作は続けていくようなのでそれの応援と
ラーメンズの解散宣言はしていないのでそこに希望を持って
まだ心がぽっかりしていて、はーとかうーとか言葉にならない感情でモヤモヤしているのだけど
ゆっくり今の気持ちを消化していこうと思う。

これからもずっと小林賢太郎さんも、片桐仁さん、ラーメンズも。
それがきっかけで知ったエレ片もエレキコミックも
ずっとずっと好きであることは変わらないのだから。

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