「雨に消えた向日葵」を読んだ
「雨に消えた向日葵」 吉川英梨 幻冬舎文庫 を読んだ。
地味。
いや、これ褒め言葉。
派手なキャラクターが出てくるわけでもなく、華麗なトリックがあるわけでもなく、ただただ、地道に事件後の捜査、家族、世間が描かれる。
捜査はもっとスパッと進むのかと思った。
しかし、捜査本部は解散され、継続捜査係に。
刑事の奈良は、それでも地道に関わり続ける。
読んでいてこのまま迷宮入りで終わるのかと不安になるくらい。
読者は三年間の捜査につきあう。
まさに執念。
被害者家族のつらさも胸に迫る。
ちょっと信じられないことも起こる。
姉への電話。
あれは読んでいて辛かった。
でも、案外本当にそういうことをする人がいるのかもしれない。
状況が整うために、ありとあらゆる手をつくす。
そりゃ、地道にやるしかない。
ほんと脱帽。
ちなみに、この作品、WOWWOWで7月に連続ドラマになるらしい。
奈良刑事をムロツヨシさんが演じるらしいけど、ちょっとイメージがわかない。
だから逆に興味が湧くんだけど、WOWWOWじゃあ見れないんだな。残念。
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