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"Daddio (ドライブ・イン・マンハッタン, 2023)"
JFK空港からマンハッタンへ向かう道中の、プログラマー女子とタクシー運転手との、とりとめもないがやけに親密で深いトークが延々と続く。出身、家族、名も知らぬ見ず知らずの人と、時にプライベートな話で盛り上がるのは何故なのだろう。接客業などをしていると、ふとしたきっかけで家の問題、あるいは推しなどシェアし合う事があったりする。その時限りだったりするのだけれど。
個人的にはタクシーは余り利用しないけれど、タクシーの運ちゃんも様々なバックグラウンドを持ち、色々な人生を垣間見ているのだろう。ダコタ・ジョンソンの憂いを帯びた表情、ショーン・ペンの鋭いが温かい眼差し。結局、我々は0と1の間、真贋(むしろ表と裏?)の狭間で、ただ彷徨っているだけなのかもしれない。
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