"The Room Next Door(ザ・ルーム・ネクスト・ドア)"
尊厳死を選択した旧友の付き添いを頼まれたら…のっけからなかなかの究極の選択を迫られる作家のイングリッド、そしてむしろあっけらかんとしている依頼人、元戦場ジャーナリストのマーサ。
ティルダ・スウィントン、ジュリアン・ムーア。エレガントだけれど媚びず、凛としたオーラを纏う2人ならではの、不思議と後味の重くない穏やかなストーリー展開。共通の元カレ(ジョン・タトゥーロがよいダシを効かせている)、疎遠状態のマーサの娘、登場人物は少ないが、生きる中ですれ違う人間関係についてもしみじみと考えさせられる。
真紅のルージュ、イエローやグリーンのコート、スペインのアルモドバル監督らしいカラフルな彩りが、死を受け入れる事がテーマの中、そっと華を添えている。
