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全国新酒鑑評会のこと

今回の全国新酒鑑評会で当蔵が入賞して、僕としてはとても嬉しい。

『北海道産米のアルコール添加なし』で出品すると決めてから数年。結果がなかなか出ないでいた。

でも取り組みの成果の蕾は少しずつ膨らんでいたのだと思えた。

しかも原料米の『きたしずく』は
栗山町の後藤農場。蔵人の後藤くんが育てたお米だ。僕はそれが一番嬉しい事だ。

僕は叔父だから、あんまり言わなかったけれど五代目の甥っ子が酒造りに加わった初年度での入賞もとても嬉しい。

もちろん目標は金賞であるけれど、長年の取り組みがもう一歩の所まで来たのだ。

実は、北海道産の山田錦でも大吟醸を仕込める時代になってます。

本来なら、歌謡大賞のステージ上で蔵元と杜氏に、この入賞曲を涙ながらに唄って欲しいところだ。

なんなら遥々、新幹線で会場に駆けつける両親役を用意したら話にコクが出てくる。

誰よりもこの入賞を願って仏壇に手を合わせ続けた田舎の祖母役と中継をつなげたら滋味が増す。

その様子を見て声を詰まらせ、もらい泣きする司会の徳光アナ役も用意すれば、アゴ出汁風味がグッと引き出される。(なんのこっちゃ)

やっぱり徳光さんのそっくりさんや町の大応援団エキストラの手配で、お金がかかりそうだから、金賞を獲ってからじっくり考えようと思う。

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