今使ってる炊飯器で「タイマー機能が無い」理由は発想法的に読み解ける
タイトル画像:ごはんのアップの写真
炊飯器に必要な機能、で皆さんは何を思い浮かべますか?
今は、保温機能は当たり前、その他にも色々な機能が搭載された機種がたくさんあります。
どれを選べばいいのか分からない、という状況。さすがお米の国!
しかし。我が家で毎日活躍する炊飯器は、ボタンは1つ。タイマーなど当然無し!
でも、全く問題ないのです。
発想を変えれば、実は当たり前の理由でした。
我が家の炊飯器はこれ
使ってみたらあまりになるほど体験だったので、ブログでも書いてみました。
ブログの題名にも書いた通り、ママレンジっぽいおもちゃ感があるのです。
ママレンジってご存じでしょうか?アサヒ玩具という会社が数十年前に発売していた、本当に調理ができる玩具。簡単な電熱器が一つあるだけですが、火は使わないので、比較的安全、でも簡単な料理やお菓子はできる、というものです。
実は値段も結構して、ちょうど自分の家にある炊飯器も値ごろ感だとほぼ同じ印象。それでこんな題名になりました。
画像:ママレンジの写真。Wikiにジャンプします。
1番の特徴は「ボタンは1つ」
最近のサービスを作る会社は、ユーザーが操作をする体系をデザインする、専門のUIデザイン、という業務が独立して存在することもあります。
人間と機械やサービスの仲立ちをするユーザーインターフェース(UI)は、特に昨今の高度なサービスでは不可欠。
ゲーム屋は、タイトルごとにカスタムUIを作っているような仕事なので、割と自分もたくさんのUIを作ってきました。
この炊飯器のUI。
スイッチが一つだけ。しかも、炊き上がったら自動で切れるから、アクションとしては、「入れる」のみ。
購入時に、色々と考えました。保温も無し、タイマーも無し、炊き具合の調整も無し。いったいこれでこれまでのご飯体験がどうなるのか・・・
心配が一つずつなくなる 1 保温ないけど…
この炊飯器、2合炊きですが、
・一回に食べきる量を
・食べる直前に炊く
というスタイルにしたので、基本、残りません。つまり、保温はいらない。
心配が一つずつなくなる 2 タイマー
スイッチを入れればすぐ炊けるので、タイマーが不要になりました。結構分かりにくいボタン操作をやっていた前の機種は、これで全く使わなくなりました。
心配が一つずつなくなる 3 炊き具合の調整
水分の量の調整で、なんとなく食べ比べしたら、結局ノーマルの水量で問題ないことが分かりました。
なので、全くこの機能も不要に。
タイマー、保温が要らなくなる最大の理由は炊き上がり時間
便利を考えて実装されてきたこれらの機能が無くなったわけです。
そうなると、不便になりそう。
でも、それが不要になったのは、
25分で炊ける
という、時短要素が一番効き目があります。
食べたいときに食べたい分量をさっと炊く。なので、食べるタイミングと作るタイミングのラグが少ないのです。
食べるときに、と書きながら25分待つのか?と思われるかもしれません。実際には、おかずをさっと作ったり、残り物を探してあっためたり、お茶を入れたり、などしていると、この時間はちょうどよい準備時間。
発想法的には引き算
便利のために色々と機能を足していく、という考えは普通にあります。
でも、最終目的から考えて、不要なものを外していったらここまでシンプルに。いわゆるデザイン思考的にも教科書になりそうな事例。
実際にパナソニック内でどのような議論があったのか?は興味があります。
令和の時代でも昭和のスタイル
ブログにも書きましたが、この商品スタイルは、実は昭和の炊飯器そのものです。
それが普通に令和のアマゾンや量販店で売られている事実。
まずは設計した人に感謝、その商品開発にGOを出した会社にも感謝、です。
何か、この公式、他のプロダクトでもいけるんじゃないか・・・
(お金の匂いがどこかでしないか、くんくんしてるところ)