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味のある看板【奥の階段#11ラ チッタデッラ】

わたくしは商業施設の奥の方にひっそりとある、階段が好きである。
今回は、川崎のラ チッタデッラの奥の階段


赤の派手な内装と奥の階段とのギャップ
こういうシミみたいな壁の汚れってなんの汚れなんでしょうね
半分屋外の螺旋階段

わたくしはこのように商業施設の奥の方にある階段を見に行くのが趣味であるが、もうひとつ好きでしていることが、街にある味のある看板を見つけて写真に撮って蒐集するということである。単におもしろい看板というわけではなく、このイラストなんかグッとくるなあとか、このフォントたまらんなあというような、どこかに味を感じる看板をふらふらと街歩きをしながらみつけて写真に撮っている。ちなみにこのような看板を味のある看板、略して味カン(アジカン)と呼んでいる。

しかしこの味カンというものは、なかなか見つけようと思って見つけられるものではなく、でも今日は味カンを何枚か見つけたいなあと思って出かけてる時もあり、結構難儀なものなのだ。できるだけ看板の多そうなところと思って、駅の周辺や繁華街を歩くのだが、案外そういうところの看板は新しいものが多かったり、ウケを狙っているものが多く、なかなか味だなあと思える看板には出会えないことが多い。この日も川崎の駅前やアーケード、繁華街をうろうろしてみたが、終に味カンを見つけることはできなかった。

今日はもうただの散歩の気分に切り替えて、街歩きを楽しもうと川崎から鶴見までてくてく歩くことにした。するとその辺りに住んでいないと絶対通らないような住宅街の道や商店街の景色に出会う。楽しい。全然疲れない。
自分が本当にしたいのは、こういうのんびりとした散歩なんだなあと気づく。繫華街は人が多くてごちゃごちゃしているし、景色も大体見慣れたような風景であるが、こういう何の変哲もない場所を歩くのは、その場所特有の雰囲気やそもそも来ようと思わなければ絶対に用事もないような場所で、特別感がじわっと全身に染み渡るような感覚がある。
ゴルフの話を書いたときにも思ったが、やっぱり力いっぱいフルスイングするのではなく、クラブなりに振ってやる、あんまり気が乗らない場所をネタを探すために無理に歩くのではなく、気の向くままに歩いて行く、その方が絶対にうまくいくものだなあと感じるわけである。



そして出会う

味があるなあ。こういうのは見つけようと思っても出会えないものね。




そしてまた出会う

先に何が待っているのかなんて予測できるわけないのだから、歩いて楽しい道を行きましょう。行き止まりの雰囲気はなんとなく感じるものです。そしたら左か右のなにか惹かれるどちらかに曲がればいいだけです。

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