もしも「Twitter→X」の改称騒動が昭和に起きていたら…というコント動画をつくりました。もはやインフラといっても過言ではない「Twitter」。そこで巻き起こる数々の〝騒動〟に振り回される私たちを、フィルムエスト流に解釈した作品です。
ありがたいことに多くの方にご覧いただき、再生回数は106万回(2023年11月現在)を超えています。たくさんのコメントをいただきましたが、そのなかで目を引くものが。それは…
なぜか、作品を英語翻訳してくださっている方がいたのです。タイムスタンプまでついていて、大変ご丁寧な仕事ぶり…です。
その「英訳コメント」には、さらに別の方が投稿したコメントがいくつかぶら下がっていました。確認してみると…
短い一文ではありますが、驚きました。
この作品を「面白い」と感じてくれる人が、日本語話者以外にもいるんだ!と。
タイムスタンプでひとつずつ翻訳を参照するのでは見づらいだろう…と思い、タイトルを英訳し、動画字幕を追加。
すると、英語のコメントがちらほらと寄せられるようになりました。
私たちが描きたい面白さや、伝えたかった気持ち、感覚が、言語の壁を越えて共有されている。フィルムエストTV特有のコンセプトさえも伝わっている…! その世界観に素直な驚きをもってコメントしてくださる方や、一方で度重なる〝騒動〟についてガチレスする人も…。
違和感を抱いて映像化した作品。それを分解して、制作意図を読もうとしてくださっている息遣いが伝わってくるように思いました。住んでいる場所が違うだけで「思うてることは、みんな似てるんやなあ…」と、しみじみしました。
チャンネルを立ち上げてから約9年。コメント欄にこれほど英語の文章が寄せられることは一度もありませんでした。考えてみれば、これまでに作品をつくるうえで、その視聴対象は「国内」にしか眼差しを向けていませんでした。
海外の方から見たときに、フィルムエストTVの作品はどのように映るのでしょうか? かなりの興味をもった私たちは、東京外国語大学の学生さんの協力を得て、いくつか動画を翻訳してもらいました。
すると…
恐縮すぎるコメントも。さらに!英語ばかりではなく、韓国語やルーマニア語によるものも。
これまではドメスティックな発想だけで制作を続けていましたが、世界的規模で、より多くの人に楽しんでもらうことができれば、これほど制作者冥利に尽きることはありません。
だからといって、急にインターナショナルな路線に切り替えるつもりは毛頭ありません。
しかし、「フィルムエストTV」というメディアは、もっと様々な切り口で展開できるのでは?
もっと面白いことをしてみたい!
…と思った、そんな秋の夜長でした。
(その前に英語の勉強せなあかんな…)
▼謝辞
「EnderYear」さん。英訳のコメントをつけてくださってありがとうございました。私たちには足りなかった〝新たな視点〟と、良い影響を与えていただくきっかけになりました。改めてお礼申し上げます。