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席選び名人vs満員の映画館
この前、映画館に行ってきた。
最近僕は再び、映画館で映画を観る事にハマっている。
元々映画館で観る事が大好きなのだが、去年はタイミングやら何やらが合わず、あまり観る事が出来なかったのだ。
なので今年は出来るだけ映画館で観よう、そう決めているのである。
とはいえ、万年金欠の私にっしゃん。
映画鑑賞を連発すると一気に苦しくなるのは目に見えている。
そんな時に活躍するのがPontaパス!
こちらに入会すると映画館鑑賞料金が安くなるのだ!
例えばtohoシネマズに行くとすると、今なら月曜と水曜が1,100円になるのだ!
普段は2,000円なので、なんと900円もお得なのだ!
と、何かいきなり広告っぽくなってしまったが、とにかく映画を映画館で頻繁に観る人にとってはこのPontaパスは非常に良いのである。
月額はかかるが余裕で元は取れているのだ。
というわけで僕は水曜日、池袋のtohoシネマズに足を運んだ。
今回観る映画は「孤独のグルメ」
実は孤独のグルメをシーズン1からずっと観ており、今回の映画化を密かに楽しみにしていたのである。
池袋の東口側に出てtohoシネマズを目指す。
時間は結構ギリギリなのだが、全く焦りはない。
何故なら
既に席は購入しているからだ。
今回僕はネット上であらかじめ席を買っておいたのである。
普段は映画館に到着してから空いている席の様子を見つつ購入するのだが、今回はそうも言ってられなかったのだ。
席が埋まりそうだったのである。
水曜1,100円の日、孤独のグルメの人気、その人気に反して割と小さめの箱
これらが相まって主要な席がほとんど埋まりつつあったのである。
孤独のグルメの人気を舐めちゃいけませんよ、あんた。
そらあの席数じゃ埋まりますよ。
そんなこんなで今回は先にネットで購入しておいたのである。
で、実際にネットで買ってみての感想は、、、
めっちゃ便利。
え、すっごい入場がスムーズなんですけど。
昔はネットで買っても当日チケット発券機に行ってチケットを出さないといけなかったのが、現在はQRコード入場になっており、映画館に入ってから入場までがめちゃくちゃスムーズ。
今こんな事なってたんや。
これやったら毎回ネットで購入する感じなるかも。
と、ご機嫌で僕は座席に向かった。
ちなみにこの座席なのだが、今回この席を選ぶまでかなりの時間を要した。
つまり座席選びが難航したのだ。
何せかなりの席が埋まりつつあるという状況、加えて前日のネット上という予想がつけにくい環境、これらの事からなかなかどの席がいいか分かりにくかったのである。
ただ僕はこの席選びにおいては譲れぬものがある。
席選びに命をかけているのだ。
何を隠そう私にっしゃん
席選び名人なのである。
と言っても自称してるだけで、しかも実際は奥の端っこの席選ぶだけだったりするのだが、まあ基本的に嫌な席にあたる事はない。
たまに映画館で横の席の若者が上映中ずっと喋ってたとかスマホ見てたとかの苦情を見るが、にっしゃんレベルになるとそもそもそういう奴らがいそうな席を選ばないのである。
席の埋まり方で何となくそういう奴らがいそうな場所が分かるのだ。
例えば前から5列目ぐらいの真ん中の席が2つ埋まっていると、これはほぼ間違いなく
ポップコーンやホットドッグを異様に買い込み、上映中も普通に喋り、彼氏が意味わからんシーンでハハハッて笑うヤンキーカップルだと推測出来る(超偏見)
なのでその辺りは避ける、これを繰り返して席を決めていけばいいのである。
ちなみに僕の高校時代からの友人である変人は中学生の時、家族でタイタニックを観に行き、お父さんが「ここが1番いいねん!」と最前列のど真ん中の席に4人並んで座り上映後みんな首を痛めた、という事がある。
僕から言わせれば最前列など完全に問題外。
愚の骨頂である。
あと別にいいのだが、家族でタイタニック???
とちょっと話が逸れたが、そんな自称席選び名人のにっしゃん。
今回その自称名人を相当悩ませた座席表がこちら(実際はもうちょっと席数が多いが簡略化してます)
○○○○○○○
○○○○○○○ 出入り口
○○○●●○○
●●○●○○●
●●○●●○●
●○●●●○●
○●●○●●○ ●○
●●●●●●● ●○
●●○○●●● ○○
● ●○
○○
はっきり言ってこれはかなりムズい。
どこを選んでも何かしらの難点がありそうである。
そもそもこのスクリーン8は造りが少し特殊で、右端の最後尾だけ少しはみ出した形になっているのだ。
あと1席だけの座席もある。
どこを選べば正解なのか。
悩みに悩みぬいた結果、僕が選んだのは、、
○○○○○○○
○○○○○○○ 出入り口
○○○●●○○
●●○●○○●
●●○●●○●
●○●●●○●
○●●○●●○ ●○
●●●●●●● ●○
●●○○●●● ○○
● ●○
○●←ここ
右端の最奥をチョイスさせてもらった。
僕はこのスクリーン8のこの席には座った事が無いので、正直スクリーンの見え方にかなり不安があったが、最も危険を回避出来そうなのはここで間違いない。
2列前の2つ空いている席も迷ったが、ここは左横にお喋り3人組が座っている可能性がある。
そう考えるとやはり右最奥。
ここに賭けるしかない。
そう意気込んで僕はチケットを購入した。
話は戻って現在。
スクリーン8に入り、自分の座席に座る。
ふむ。
悪くない。
いやむしろかなりいい。
スクリーンの見え方に問題は全く無いし、席が列から独立している事により、プライベート空間感が増し、かなり落ち着く事が出来る。
もちろんこの2席だけの列で横に座ってくる人はまあいない。
という事は横に荷物も置けて広々である。
いや、これマジでいい。
思っていたよりいいぞ。
さすが席選び名人!
よっ日本一!
と僕は自画自賛した。
そしてさらに念には念をと、最後にもう一度、現在の座席状況をチェックした。
さすがに大丈夫だと思うが、横に誰か来ていないか確認するためである。
すると、、、
○○○○○○○
○○○○○○○ 出入り口
●○○●●○●
●●○●○○●
●●○●●○●
●○●●●●●
●●●●●●● ●○
●●●●●●● ●○
●●●●●●● ●○
● ●○
○●←にっしゃん
セーフ。
にっしゃんの横には誰も来ていない。
まあさすがにそらそうか。
しかしそれにしても凄い埋まりっぷりである。
もう少し広いスクリーン割り振ったらいいのに。
ちなみに年齢層は結構高め。
何というか平和な空間である。
そんなこんなでそろそろtohoシネマズ特有の幕前の時間が終わりそうである。
続いては映画の予告編。
僕はこの幕前→予告編の時間が大好きである。
ここで気持ちを高めていくのだ。
客層によってはこの時間相当うるさい時があるのだが(上映前なのでルール的には問題はない)、今日はすでにかなり静かである。
これは今回は"当たり"
僕はそう確信した。
予告編が終わり、いよいよ次は本編。
場内の電気が暗くなる。
まさか五郎さんにスクリーンで会えるとは。
シーズン1から観ている身からすると信じられない思いである。
おっそろそろ始まりそうだ。
と、僕がワクワクしていると
コツコツコツ
下の方から足音が聞こえてきた。
誰かが遅れて劇場に入ってきたようだ。
コツコツ。
足音は階段を登っている。
コツコツ。
足音はまだ階段を登っている。
え、まさか!?
コツ
そんな!?
コツ
ウソやろ!?
コツ
あ、あああああ!!!
コツ
僕の目の前に女の人が現れた。
間違いない。
横の席の人である。
女の人はほんの少しだけ驚いた表情をしている。
無理もない。
自分の席に向かったらデブがMAXくつろぎをぶちかましているのだ。
そしてそのデブが口あんぐりで固まっているのだ。
一体何の事態だと思うだろう。
そもそも席を取った時点で誰か横にいるのは分かっていたはずだが、まさかここまでのデブがいるとは思っていなかったはずである。
こう言っちゃなんだが、この人も結構ツイてない。
僕はそんな事を思いながら「あ、すいません!!」と言い、大急ぎで荷物を移動させた。
そして出来るだけ自分の肉をギュッと引き締めた。
席選び名人、まさかの敗北。
そんな見出しが自分の頭によぎる。
まさかここに人が来るとは。
読みが甘かった。
上映直後に入ってくる人を計算に入れてなかった。
ここまで埋まってれば、そりゃ消去法でここに座る人だっている。
それにしてもこの方にはちょっと悪い事をしてしまった。
上映開始直後だったとはいえ、自分の席に荷物が置かれてていい気がする人はいない。
ちょっと荷物を置くのが早すぎた。
こういう混雑してる時はもうちょっと様子を見なければ。
次から気をつけよう。
まあとはいえ横に人がいるというのも、これまた映画館の醍醐味である。
ガラガラで悠々自適に観る映画もいいが、満員の観客の中で観る映画こそ映画館で観る映画と言える。
これぞ原点回帰。
そんな事を思っていた時、、、
コツコツコツ
またもや女性の足音が聞こえてきた。
コツコツコツコツ。
足音は階段を一段また一段と登ってくる。
コツコツコツコツ。
足音はどんどん近づいてくる。
コツ。
そして、、、
僕の目の前に新たな女の人が現れた。
僕は思った。
え、どういう事???
何か2人目現れてんけど!
この人どこに座るつもりなん!?
もう席埋まってるで!?
え、何この状況!?
まさかの3人いるんやけど!
何この変な三角関係!
何か知らんけどめっちゃ気まずい!!
僕と横の女性は自分の座席を再度確かめ間違ってない事を確認し、2人ともキョロキョロした。
何か分からないがこういう時はキョロキョロしてしまうのだ。
新たに来た女性はその場に立ち尽くしている。
まさに腹が減った五郎さんの様である。
その姿を見て僕は再び思った。
え、だからどういう事!?
何で立ち尽くしてんの!?
映画館で立ち尽くしてる人初めて見たんやけど!
え、これもしかして立ち見!?
映画館で立ち見なんてあったっけ!?
それか五郎さんのモノマネ!?
いや、何で他人の席で五郎さんのモノマネしてくんねん!
ヤバいファン過ぎるやろ!
てかいつの間にか本物の五郎さん店探し始めてる!
あかん!
全然映画集中出来てない!
と、その時。
新たに来た女性はおもむろにスマホを取り出し、一心不乱に何かを調べ始めた。
たぶん座席を再度確認しているのだろう。
そしてハッ!!とした表情を浮かべ、次の瞬間ダーッと階段を駆け降り、通路を横切り、そのまま反対側の階段を駆け上がった。
その様子を見て僕、そしておそらく横の女性もこう思った。
逆かい!!!!!
そんなこんなで最初のバタバタも過ぎ去り、いつの間にか映画は終わっていた。
映画は非常に良かった。
多少スケールアップはしていたが、大事な部分はいつも通りの孤独のグルメでいい映画化だったんじゃないだろうか。
色々美味そうやったけど、特に冒頭のスープ美味そうやったなあ。
まあ今回は何やかんやあったが、また近々映画館には行きたい。
何せ今年は観たい映画が目白押しなのだ。
「キャプテンアメリカ4」「サンダーボルツ」「岸部露伴」などなど。
今から楽しみである。
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