【レース予想】阪神JF 2022
キタウイング
新潟2歳Sがあまりにもスローだったので、今回は向かないかと。平坦で直線が長い競馬しか経験していないし、広いコースで末脚を使っていたので、内枠の恩恵もそこまでなさそう。
ラヴェル
スローしか経験のない馬が大外枠に追いやられてしまうと、最後方からの競馬しか選択できなくなる。それで差しきれるなら良いが、多頭数かつ時計が出る芝の状況だと、差し届かない可能性が高い。半姉ナミュールよりも適性距離は長いと思うので、今回はちょっと厳しい。
ドゥーラ
スローの札幌、かつ1600mよりも長い距離しか経験していないのは、適性的には向かないと思う。時計がでるハイラップの1600m戦に初の坂コースでいきなり対応するのは厳しいのではないかと。
△3リバティアイランド
この印をつけるかも迷った1頭。スタートよく決めて中団をキープしていけば、素質で押し切れる可能性はある。好走するためにはスタートと前が開くことが条件かとは思う。今年の桜花賞のスターズオンアースみたいな競馬をするのが理想。ただ、好走するには色々と条件付きになる人気馬なので、抑えまで。
△2ウンブライル
正直、枠は最悪。大外の奇数枠。これだけで切るのも考えたが、短めの距離を経験して参戦しているのは面白そう。スタートを決めて内目につける、横山武史Jの得意戦法に持ち込めれば勝負になる。能力だけで言うならば上位。枠の不利を展開でカバーできれば怖いので抑えたい。
△1ブトンドール
前走は距離延長もあり、脚試しの試走とみてよい。それで後半伸びで2着までは来ているので、時計が出るマイル戦なら勝負できるだろう。1つ上の世代でいうところの、ナムラクレアのポジションがこの馬だと思っている。ハイペースへの対応力はかなり高いだろう。
不安は枠と戦略。なるべく内枠が良かったのと、スタートで出さずに行くなら完全に末脚勝負になるが、外回りの長い直線でどうなるか・・・。理想は中団につけて内を狙う競馬。鮫島Jならやってくれるはず。
▲モリアーナ
人気馬の中では最も良い枠を引いたと思う。スローの経験しかないが、前目につけても速い末脚を発揮して勝利経験がある。走りっぷりからすると、ハイペースになっても十分対応できるだろうと思う。前走のコスモス賞は楽勝。前々走の新馬戦は無理せず先行しての楽勝。ポテンシャルは非常に高く、底の見えない走りに期待できる。しかも2歳戦にもコースにも強いエピファネイア産駒であり、狙うなら今という感もある。
また、2歳馬はレースが少ない分、継続騎乗や調教によって馬の状態や性格を手の内に入れることのアドバンテージが大きい。その点で言うと、武藤調教師/騎手の親子タッグなのも魅力的に感じる。オッズを無視して、どれが勝つ可能性が一番高いかと聞かれたら、この馬だと答えると思う。
○サンティーテソーロ
時計が出る良馬場で内枠を引いたスタートの良い逃げ馬。速いペースの対応経験が少ない2歳馬相手のレースで、これを狙わない手はない。とにかくスタートが良く、過去3走どれもゲートが開いた瞬間にスタートダッシュを決めている。しかも勝利した2走は逃げているのに上がり最速でもある。マイルで逃げたときの成績では全く底が見えない1頭。
差し馬に有力馬が多いレースでもあり、実力よりマークが薄れるんじゃないだろうか。早熟の代名詞エピファネイア産駒でもあるし、2歳戦だからこそ狙って面白い1頭。
☆ミスヨコハマ
ちょっと狙いすぎか? と思わなくもないけれど、狙いたい理由は3点。
①カレンブラックヒル産駒である
カレンブラックヒルは種牡馬としてメジャーでない感はあるが、過去3年のコース成績は単勝回収率176%、複勝回収率149%と優秀。マークが薄れるなら狙う価値はある。
②使って成績を上げるタイプである
過去の新馬で負けてから1月後の未勝利で勝利。京王杯2歳Sで負け、中2週での赤松賞で勝利。使ってパフォーマンスが上がる馬なら変わり身もあるかも。
③調教時計の急激な良化
目を疑ったのが、4Fの調教時計の良化。
基本は坂路追いをしながら水曜にコース追いをするのが、この馬の調教パターンなのだが、12/7の最終追いの時計を見ると4Fを50.5を13.8-12.7-12.1-11.9の加速ラップでマークしている。過去のコース追いの4F全体時計は53~55秒台だった。この急激な時計の良化は非常に怖い。
◎リバーラ
今回のテーマとして掲げた3点に合致している馬。
①前走は重賞のファンタジーS
②前走は1 1/4差で勝利
③前走は1400m。前半600mで34.5、後半600m(3F)で35.0の前傾ラップに持ち込んだ上での逃げ切り勝ち。マイルでこのペースを刻めばミドル以上のペースに対応できる。
正直、マイルを経験していないからって、こんなにナメられているのかとびっくりしている。ファンタジーSの近年の勝ち馬と阪神JFでの成績は下記。
2021年:ウォーターナビレラ、4番人気3着
2020年:メイケイエール、3番人気4着
2019年:レシステンシア、4番人気1着
2018年:ダノンファンタジー、1番人気1着
2017年:ベルーガ、未出走(骨折)
上記のうち、メイケイエールとレシステンシアは1600mの出走経験がなかったし、たしかにマイルより短い距離に適性があると思う。それでもファンタジーステークスの勝ち馬は上位に食い込んで掲示板を外していない。
今年のレース内容を見ても、別に特別な有利や明らかな展開利があっての勝利ではない。ペースはミドルだし、ついてきた先行馬はずるずる下がっていくような厳しいものだった。これで逃げ切れる脚力があるなら十分強いのではないか。
時計が出る馬場ならスタミナが多少なくても押し切れるだろうし、今年の馬場でレースができるのはおいしい。スピードに特徴があるこの馬に合った舞台設定だろう。去年みたいに内が死んだ馬場だったら厳しかったかもしれない。
・過去成績からも狙えるファンタジーステークスの優勝馬
・時計が出る馬場の適性
・有力馬のミドルペース以上の経験値の無さ
以上を考慮した上でも単勝2桁人気にまでナメられているため、この馬を軸で勝負。