2022年ACL第2節 川崎フロンターレ対広州FC レビュー「チャンスは人一人がやっと通れる」
2022年ACL第2節 川崎フロンターレ対広州FCは8-0で川崎フロンターレが勝ちました。
当たり前のように試合にでるチョン・ソンリョンの凄さ
この試合はチョン・ソンリョン以外のメンバーを入れ替えて臨みました。他の選手の話を書く前に、チョン・ソンリョンの話を。
この試合を観ながら、どんなときも試合に出られるコンディションであれば試合に出続けるチョン・ソンリョンは凄いなと改めて感じた試合でした。気温27℃のグラウンドでフィールドに立ち続けるだけでも相当の体力を消耗します。いつ来るか分からないシュートに緊張感を持ちつつ対応するのは簡単ではありません。こういうところに、チョン・ソンリョンの凄さというのは現れているなと思います。
鬼木監督が就任してから唯一リーグタイトルを逃した2019年シーズンはチョン・ソンリョンのコンディションが最も悪かったシーズンでした。太ももや膝にはテーピングが巻かれ、明らかにシュートへの反応が遅い。これまでのチョン・ソンリョンであれば止めてくれるシュートがゴールネットに吸い込まれていく。そんな状況から今の状況までコンディションを戻し、パフォーマンスを戻したのは本当に凄いなと思います。
チョン・ソンリョンは地味だけど大切なことをしっかりできるゴールキーパーです。ボールを止めるときの身体の使い方、味方への指示、細かい事の積み重ねが最後に指先にボールがかすめてシュートが入る入らないの差になることをよく分かっています。だから鬼木監督はコンディションが保たれていれば、チョン・ソンリョンを外さないのだと思います。ゴールキーパーを決めることは、監督にとって自分の命を誰に託すかを決めるようなものですから。
プレータイムの少ない選手を機能させるコツ
この試合では松井、五十嵐、瀬古、高井、田邉といった選手たちが出場しました。相手のレベルが低いと分かっていれば普段起用していない選手を起用すればいいのではないか、という意見を言うのは簡単ですが、実際に起用してパフォーマンスを発揮して、試合で差を作り出してチームを勝利させるのは簡単ではありません。
ACLのように気候やグラウンドが普段と違う試合でパフォーマンスを出させるのは簡単ではありません。普段のパフォーマンス以上のものが試合で出るということもありますが、長続きはしないからです。鬼木監督とスタッフの凄いところは、普段の練習のパフォーマンスを試合でしっかり出せるようにしているところだと思います。
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