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映画軍師とチームビルディング
軍師きっかけに忍たまにずぶずぶとはまっている。5、6回見たのだが、見るたびにあまりに忍術学園が、というべきか、あの時代背景が、というべきか、組織として素晴らしすぎてマジで見るたびに泣いている。
これは「自分が上司として先生方・上級生ほど至らないからこそ、下がは組の良い子たちのように育たないことにフラストレーションともどかしさを感じて泣いている」というわけ分からない感情のオタクの雑記。
※以下、めちゃくちゃネタバレ、セリフ(ニュアンス)含め全てネタバレ
①手裏剣投げ
一年は組が実技でタイムもらうところで毎回泣いてるオタクマジで私しかいないと思うんだけれど、タイムをとって、「いいか?僕たちの動きが悪いと、先生方が悪く言われるんだ。あの滝夜叉丸先輩だって…」みたいな部分、「先生方に迷惑をかけない」、「先生方の評価を下げないように、各自が動く」というのが姿勢として2000点すぎてまずそこで泣いてる。
は組の子たちって成績は悪いしポンコツなところもあるけど、そもそも実技はい組より強いということを踏まえてもコンピーテンシーがめちゃくちゃ高い集団で、そこに憧れるんだよな…。多分先生方が彼らをそう育てたからだと思うんだけど、以下の行動パターン見てたら泣けるからね???
前提:
先生のことが大好き!
↓
先生に迷惑をかけたくない
(日々甘えてはいるが、他者から先生を悪く言われることは許せない)
↓
ゴール設定:
とにかく、次は絶対に的に当てる
↓
そのために何ができるのか?という分析:
・どうせ後ろに飛ぶのだから、的に背を向けて投げよう
・きり丸は手裏剣から手を離せないので、一攫千金大当たりの紙を貼ろう
もうここまで分析できていたら正直手裏剣が的に当たろうが当たるまいが(手裏剣は味方飛んでいくのがお約束なのでまああたりはしないのだが)こんなん面接受かるよ!!!末恐ろしい集団だよ1年は組の良い子たちっていうか黒木庄左エ門さん!!!
これに対して「なんだやるのか!?」と言ってしまう尊奈門と、「面白い」って言ってくれる雑渡さん一つとっても、目標達成という大きなスコープが見えていないか、見えているか、の対比がめちゃくちゃ面白いなと思うのでこのシーンめっちゃ好き。あと学園長先生がそれをさらに俯瞰で見ていて、「どちらにとってもいい経験になるだろう」みたいなこと言うのもめっちゃ好き!!!!!
②土井先生奪還へ向けて
きり丸の様子がおかしいと気づく乱太郎としんべヱは、は組のみんなに相談をしに行く。まずこれができる時点で…信頼関係と報連相がしっかりしていて…天を仰いでしまうよ…。
授業がないオフの日の皆を集め、「きり丸の様子がおかしい」と話す二人。「授業しんどいししょうがないよ」と聞き流すみんな。これに対して、「あのきり丸がアルバイトを全てキャンセルする」という根拠を出す乱太郎。慌てるは組。
いやさ…あれを見ていると上司や同僚に自分の話が全然通らない時を思い出して反省してしまう…。「様子がおかしい」という情報に対する適切な根拠さえ出せれば、皆がびっくりするぐらい動いてくれるんだよな。逆に出せないと「授業しんどいんじゃない?」で終わってしまってきり丸奪還に全員で行くことにはならなかったと思うんだ。(ちなみにここ、誰か忘れたけど、「ドケチ方面で何かあったとか?」って課題ブレイクダウンの助け舟出せる子も相当すごい)
いざ長屋を出て土井先生に会いに行こうとするきり丸に対して、「僕たちに話してほしい!」というは組のみんな。内緒だからこそ言えないきり丸に、らんしんが「僕たちに任せて!」と言って、「聞いてあげる!」を出す。お約束だよ、お約束ではあるけれども(見てて「あったな~!めちゃ懐かしい~」になった)相手をよく理解して、説得するために適切なコミュニケーションをとる流れができすぎてる。庄ちゃんがあ~なるほどね…みたいなのも良いです。
③ドクタケ詰所~出城:特技を生かした動き
「絶対に、(土井先生を)連れ戻します!」っていうみんな、いいよね。あれに「(きり丸くんを?)そう?ならいいけど…」って言っちゃう小松田さんは小松田さんだね。
LLL作戦で天鬼はすでに詰所を後にしたことを知り、「いきなり行き詰っちゃったね」になるみんな。そもそも情報取得→共有→ネクストアクション決定の流れが鮮やかすぎる…。多分は組を取りまとめる庄左エ門のリーダーシップと、他は組のフォロワーシップのなせる業。
団蔵がまず気付いて動く。戦があれば食料が必要、食料が必要なら荷物が動く。解説できる庄ちゃんも相当すごいけれど、これに気づいたうえで引足(でいいのかな?)手伝い取り付けてくる団蔵さん、チョーカッコイイよ。でも、3名しかできなかった…からの「そこは僕たちに任せて!」なからくりコンビ。あ、あ、鮮やかすぎる…。
いやほんと、それぞれが目標(土井先生奪還)を見失わず、その目標の達成に向けて自分ができることは何か?を常に問いながらひたむきに取り組んでいるサマを見て社会人のお姉さんはいつも泣いてしまうよ。君たちはいい先生を持ったね……。
この映画のしんべヱの大活躍っぷりは皆さまご存じの通りだとは思うけれど、「こんなに食料がたくさんあるのに匂いがしない」からの、すぐに苦無出して切ってるのが金吾なのはポイント高い!!!
きりちゃんはこのころ「ほんとにこんなとこに土井先生いるのかなあ…(´・ω・`)」「ここに土井先生が…?」しか言えない子になっている。きりちゃんはさ…土井先生に「会いたい」んだよ、取り戻したいとかじゃなくてとにかく「会いたい」からさ、むしろこの時一番子供なのがきり丸で、その感情の動きも胸を打つ。それに気づいてか気づかずしてかとにかく全力で事に当たる他は組のみなさん。きりちゃん本当に一人で行かなくてよかったと思うよ!?!?!?!穴太さんと話し、チャミダレ国境の砦に天鬼がいることを知った皆は退却→捕獲される。
その後のシーンで山田先生や上級生・卒業生組はそもそも(おそらく)出城に行くこともなく「あの出城はハリボテで、ドクタケの本当の狙いはチャミダレアミタケ(タソガレドキ)であり、砦のいずれかにいる」という情報を仕入れていることにも痺れてしまうよ。
1年生たちは目的も合ってるし手段も合ってるけど、ちょっとミクロだったり動ける範囲が小さかったり手戻り発生しちゃったりするんだよな。でもいいんだよ!!!君たちはそれがいいんだよ!!!
④砦~竹高岩
しんべヱが壁を食い破る→外に出る→敵に見つかる→うおお、バックバック…からのダッシュ!を、壁の内側からの目線(は組他メンバー目線)で書いてるのがすごく好き。「きり丸たちは今のうちに!」みたいなことをいう部分がさあ、信頼だよ…。
クライマックスのシーンはいわずもがな。途中までのしんべヱと乱太郎の会話は意図してなのかせずなのかわからないけれど、一度「教えたはずだ!」を聞いてから確信したかのように話す二人の表情を見てしまうともう泣けて泣けてしかたがないよ…。
別途六はに救出された8人は砦からの脱出を拒否。「僕たち約束したんです!」って!まあこれは社会人だったら六はちゃん完全に怒られてると思うけど(心意気に負けました!では済まない)、でもは組の絆だろうし、しっかり謝る六ははすごく偉いと思う。
少しは組の話から脱線はするが、全編通じてキャラクターたちが持っている、「死んでもおかしくないところで自分よりも他者・目標の達成を優先する」という心意気みたいなものがひしひしと胸に来る。これはは組よりも一層、二人の「息子」の命がかかっていた山田先生に感じたかもしれない。「命が危なくなったら引けよ」「もちろんです」とかさあ………はあ………。
個人的に好きシーン追記①②
(最初はおわりに、という表題で書いていたので締めの文っぽい)もっといろいろ感動したポイントはあったのだけれどまた別途まとめるとして、とりあえず1年は組のチームワークが良すぎて末恐ろしいよこの子たち…の気持ち。原作小説にはほぼ1年生出てこないこと踏まえると、監督がめちゃくちゃは組のみんなを「動かす」のが得意なんだろうなと思う。
映画全編通して、大人と子供の対比、中間層(卒業生、利吉さんとか尊奈門くん)との対比がものすご~く綺麗に描かれている。六年生は子供側として書かれることもあるし、大人側として書かれることもあるから本当にもうすぐ卒業する最年長たちなんだなって…まあ卒業しないんですけど!!!
みんな好きだけど個人的に好きなシーンが山田先生の部屋のところ。集まっていた先生方は気配を消している・身を潜めているため、庄左エ門はそもそもそれだけの人がいることに驚く。尊奈門が余計なことを言って、先生方・タソガレドキ忍軍のメンバーはその場では大笑いをし、ドアが閉まったあとで尊奈門を睨みつける・たしなめる。あの部分本当に先生方全員が(雑渡さん含め)生徒を守るために動いているし、会議で不要な発言はしちゃだめです。もとはと言えばそっちの尊奈門先生が悪いからね(それはそう)。
あともう一つ好きなのが、長次と小平太が土井先生を探していることをきり丸が知るところ。「先輩たち、先生が坂東に行ってること知らないんだ」、「6人全員別々に教えたら稼ぎも6倍♪」ととにかく切り替え続けるきり丸はずっとすごいのだけれど(そもそも「腹が減ってはバイトはできぬ」だし)、多分本人はドブ掃除を放置して土井先生が急な任務に行ってしまってからずっとうっすら不安なのだろう。
先輩たちが知らず、自分だけが知っている状況なんて本当はないんじゃないか、ということに気づいていてもおかしくないんじゃないかと思うんだよな…。情報をどこまで落とすか、誰が責任を持つか、みたいな権限移譲とRACIのプロセスがあまりにも組織すぎてぶっ倒れそうになりながら見てる(マジで)。卒業生は空中戦、六年生は地上戦、五年生は情報統制・管理、四年生以下には内緒…なところもそう。
あとごめんもう一つ好きなのが山田先生「土井先生は必ず取り戻します」雑渡さん「いつですか?一週間後ですか?ひと月後ですか?」みたいに返してくるところ、マジで、社会人として、胃が痛い。5W1H大事だからね報告時には添えないとね…。
なんかとにかく…私も忍術学園に入学したいです…。
沼へ一直線のオタクの叫び
忍たま10年弱選手の友人が最高のタイミングで必要な情報を教えてくれるのもあり、沼へいらっしゃいませコースが整備されすぎている。そもそも私は22年に忍ミュ12弾再演を友人に連れられて見ていたのだ。それで(友人の推しの仙蔵と)塩江だけは知っていた。いざ軍師を見てはまり、12段を改めて鑑賞会で見返して、あまりにも軍師とのパラレルストーリー感に「待って!??!!?私はこれを見て!??!?!?全部忘れて軍師みてたの!?!?!?!?」となったのは言うまでもない。
元気と金払いだけはいいオタク。もんぬいちゃんを買い、LINEスタンプを買い、dアニメストアとNHKオンデマンドに課金をし、特典を集めるために映画館に通っている。2000円を安いって言えるようになってよかった…。
あと、もう15…15…?????????15???????15年ほど梶裕貴が好きなので、(打ってる本人が一番困惑している)アニメを見返して「浜くんかわいい!!!梶さんの演技であんま見ないタイプのキャラ!!!」ときゃっきゃしてたら友達に「せりさんは忍ミュ見たときも浜くんが踊りうまくて好きって言ってたよwww」って言われて笑った。掘り起こしたら本当にツイートしてた。浜くんのぬいはまだ買ってない!!!
六年生が強くてあまりにかっこいい映画なので、「六年生みんなかっこいい~!」の気持ちで見ていた1回目が一番冷静だった。友人から「土井先生の最初の受け持ち生徒は今の六年生!(にっこり)」「最後のシーンで映るのは幼少期の6年生!(にっこり)」「とりあえず忍ミュ第11弾見る?(にっこり)」という悪魔の誘いに、新規の活きのいい悲鳴をあげながらヒィヒィ沼に沈んでいる。推しキャラは未だに選べていない…六いと六ろにぶん殴られて死んでいるが、キャラとして一番好きなのはやはり塩江文次郎さん…でも全員かっこよすぎるから選べないよ第六弾の特典もらえるのかが今一番不安です
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