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アブナイ彼女の謎を解き明かせ「Inverted Angel」

Steamの積みゲーをちょいちょい消化しているので、その中でも面白かった「Inverted Angel」の感想を書く。

本作は、突然現れた“自称恋人”の女性の正体をインターフォン越しに探っていくアドベンチャーゲーム。

一人の女の子との交流、淡い色合い、狂気的なホラー要素等、おそらくインディーゲームの人気作「NEEDY GIRL OVERDOSE」から影響を受けていると思われる。ローグライクみたいに言うとするとニディガライクって感じ。ニディガファンなんでそんなジャンルができたら有難い。「ニディガ展3」も行く予定なので追って書きます。

ゲーム性として面白いのは、いわゆる選択式のビジュアルノベル的な内容にとどまらず、自由に記述して複数の選択肢を選べること。それっぽいことを書くと近しい内容に変換して進められる。これによってある種無限の選択肢が選べる。ただ、会話や状況などから推察できないと自由記述がかなり難しい。よほどの名探偵じゃないと全ルートを自力で解き明かすのは困難であろう。筆者も攻略情報を見ました。

メインキャラである通称:彼女ちゃんも素性が全くわからない。というよりは、ゲームのシステムによる特性でどんなふうにも捉えられて自分の解釈次第で如何様にも立場を変えられる。

最初の印象で「彼女ちゃん」のヤンデレな感じや猟奇的な一面を見てギャルゲーの要素が強いかと思っていたが、各ルートによっては叙述トリックやSF要素なども織り交じって、なんだかミステリーやSF、ショートショートなどのいろんなジャンルの小説からいいところを持ってきてまとめたような感じがあった。

テキストも哲学や科学の話を時折織り交ぜて、難しさはありつつも、それでいて詩的な表現が光る美しい文章。

あと、曲めちゃめちゃいいです。kawaii future bass調のノリのいいサウンドとゲームの内容を表した歌詞が素敵。できればクリア後に聴いたほうが感動は倍増しになるはず。

というわけでInverted Angelの感想でした。ボリュームや得られる読後感に対して安すぎるぐらいなので、気になったらもう買ったほうが早いです。


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