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誰よりもお店の事を考え頑張っていた友達。人の心は移ろいやすく脆く、そして壊れ始めた心は戻らない。

私が友達を好きだった理由の中にお店の事を一番に考え大切にし自分のやりたい事なども我慢して一生懸命だった姿なのだと思う。前職で同僚や上司から嫌な思いをした事があった為、みんなが楽しく働ける会社を作りたい、それなら起業してみよう。そうだコンビニにしよう!新宿で話をした時はこんな感じですごく明るい未来を描いて目を輝かせて自分に語ってくれたのがまるで昨日のような気がする。
 
私は保守的で安定を手離して起業するなんて事はギャンブルのようなもので怖くて出来ないし、欲しいものも無いのでお金にも大して興味が無い。普通の仕事をして普通の給料をいただいて普通に生活出来れば良いのだ。人は向上心を失ってしまった瞬間より死んでいるのと変わらない…だから友達がすごく輝いて見えたし微力ながら助けになれるなら力になろうと決めた。
 
友達の業務負担を減らしたと思い、設定以外の発注(時間管理、日付管理)を全て自分がやる事にした。併せてシフトもPCが使えないので私がExcelで作成しスタッフ名をリスト化したり勤務時間が自動的に塗り潰されシフトに何人入っているのか目視でわかりやすくしたり、日付から曜日が自動で表示されるように関数を入れたり改良を加えて担当した。他にも面接時の採用や新人育成なども大変だったが受け持ち友達の負担を軽減する事に成功。
 
何よりもきつかったのは友達と二人で検品と品出しをしていた2便と3便を全て私が一人でやる事になった事。日々、良い接客や品揃えなどを心掛け良くも悪くも努力が実り日販が増えこれは流石に業務量が多く(日販が120万客数2400ぐらい)私の身長より高いチルド青番重が6列に常温緑番重1列。終わった頃に昼ピークで私が来た当時(日販が85万客数2000ぐらい、チルド青番重が4列に常温緑番重0.5列)は友達、奥さん、私、スタッフだったのだが私が辞める頃にはスタッフは殆ど辞めてしまって昼ピーク出れるスタッフが0、奥さんはやる気がしないと出てこない、友達は寝坊してくる、ワンオペでおにぎりやサンドイッチを投げつけられた事も一度や二度では無い。
 
「なんで、こんなに混んでいるのにレジ一人だけなんですか!!!」怒鳴りつけら怒りが込み上げてきたが、それも諦めと共に何も感じなくなってしまった。そのままレジを打ち続け、カフェの豆補充やポットの補充も出来ないものだから客から文句を言われミルク交換のブザーが鳴った時には地獄だった。
 
もっと酷い会社で働いていた経験もあるので、我慢はしたが友達なのに酷いと思った時に、ヘラヘラ笑いながら友達が出勤してきた時にこのお店はもうダメだと確信してしまった。
 
発注を私が受け持つようになって夜は帰宅できるはずなのにダラダラと朝までお店にいて帰宅して昼ピーク終わりに出てくるのが当たり前になった。
 
怒りや憎しみもあったが友達がこんなに別人のように変わってしまった事が私は何よりも悲しかった。きっと365日24時間お店は稼働しているし奥さんもやる気がなくなり出勤しなくなった事も追い打ちをかけたのだろう…。元の優しかった友達に戻って欲しかった…。

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もりのふわ
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