好きな人が、できました。けど、殺人鬼でした(映画「羊とオオカミの恋と殺人」を観て)
映画「羊とオオカミの恋と殺人」を観ました。
2019年、監督 朝倉加葉子、脚本 髙橋泉、撮影 早坂伸。
出演 杉野遥亮、福原遥、江口のりこ ほか。
あらすじ
主人公の黒須くん(杉野 遥亮)は二浪の浪人生です。今回も受験に失敗し、失意のまま予備校は除籍、(恐らく)親からの支援も切られ、ライフラインも停止しーーー真っ暗な部屋の中で、一つの答えにいきついていました。
でもやっぱり苦しいので無理でした。
首が締まって超痛いので暴れまわったところ、首をアレするためにベルトを括り付けていた金具が、固定している根本の壁から壊れ、壁に穴が空いてしまいました。
壁の穴からは光が漏れており…お隣さんの気配が…覗いてみると超カワイイ女の子(※黒須くんの主観です)の姿が! っていうか まいんちゃんじゃね?! やべえ!氏んでる場合じゃねえ!!
お隣さんの存在を認識したことにより、なんか色々やっているうち(主に壁から覗き)にお隣さんは宮市さん(福原遥)という女子大生であることがわかり、なんか色々やっているうち(主に壁から覗き)に知り合いとなりーーー黒須くんは宮市さんと、ご近所の同世代同士ということで仲良くなることができたのです。
二浪の絶望から一転、新しい恋の予感!
ただ一つ問題があるとすれば…宮市さんは、殺人鬼だったのです。
スプラッターラブコメディ(血がいっぱい出ます)
「好きな人は殺人鬼でした」というシチュエーションのドタバタラブコメ…だと思うのですが、ネタがネタだけに「血でべっとりして」います。
あんまり何にも出来ないけど気持ちはある男と、有能極まりない(今回は殺人能力ですが…)けどそれ故にちょっと問題を抱えている女の子の恋を描く…ある意味典型的なラブコメディではあるのですが、ネタがネタだけに「血でべっとりして」います。
普通のラブコメシチュエーションのハズがなんでこんなに…血でべっとりするのか…そんなギャップを感じさせるところ、シュールなところが、大きな見どころなのかなと思いました。
自分はモグリなので、福原遥の存在を認識したのはドラマ「正直不動産」を観てからです。
「正直不動産」では真っ直ぐな後輩キャラがハマっているなあ…と感じていたのですが、この作品の「傍から見れば完全にイカれているがしかし自分の中での確たる尺度を持つ殺し屋」(サイコパス、ではないんですよね…)も結構ハマっているなと思いました…。
血まみれでカッターナイフ振り回す福原遥はなんか…インパクトありました。
褒め言葉ですが、何だこの映画。
三枚目キャラの黒須くんを演じていた杉野遥亮も、良いボケとツッコミだったかと思います。
正直序盤は結構…怠かった…のですが、主役二人の関係性が動き出してからは、面白かったかと思います…。
原作漫画があるとのことで、ググってみたのですが、単行本は8巻もあるんですね…。
映画だけを観た印象では、この物語が持つネタの大きさとしては、8巻は長いように感じられるのですが、恐らく原作独自の要素が色々あるんでしょうね…。
舞い上がれ!も観(おわり)