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2-5-4 ↙との結合…「ㄥ」「ㄑ」

 の結合した画素には↙→うあの結合した「ㄥ」,↙↘うえの結合した「ㄑ」がある。(「㇇」のときと同じく)できれば,矢印で示したいところだが,相当するユニコードがないため,「ㄥ」「ㄑ」を使う。
 また,これらは,「幺」の形で同時に使われることが多いので今回は一緒に示す。
 「幺」以外の形としては,「ㄥ」は「ム」の形で,「ㄑ」は「女」の形で使われている。そのため,教育漢字1026字の中で「ㄥ」は78回,「ㄑ」は72回とわずかに「ㄥ」の方が多く使われている。

→↓↙↘あいうえ ↴㇇↳ㄥㄑで新しく書けるかん字一覧…94字
(出現回数とかん字の数が一致しないのは1字の中に複数回使われているからである)

(1年生配当かん字…2字)
糸 女

(2年生配当かん字…18字)
雲 会 海 絵 後 公 広 細 姉 紙 
室 数 線 組 台 母 毎 妹 

(3年生配当かん字…12字)
安 委 育 屋 去 係 始 終 転 流
緑 練

(4年生配当かん字…21字)
案 媛 機 給 熊 芸 結 好 参 治
滋 松 縄 続 孫 伝 努 梅 法 約


(5年生配当かん字…25字)
桜 慣 紀 経 潔 鉱 災 妻 酸 織
績 接 絶 素 総 率 態 統 毒 能
婦 仏 編 弁 綿

(6年生配当かん字…16字)
拡 郷 系 絹 紅 刻 至 私 姿 磁
縦 縮 純 窓 納 幼

 「母」や「毎」「海」などは「↳」の画素で扱ってもおかしくない。しかし,ここは字源(女)にこだわって,「ㄑ」の活用形にした。
 「↳」と見ると,書き進めるうちに,下が先にできてしまうことになる。違う書き順にすると,右が先にできてしまう。これは書き順の原則〈左から右〉〈上から下〉に反してしまう。これを避けるためには,〈「↳」でなくて,「ㄑ」だから〉という屁理屈が必要になる。
 また,「ム」の字形については以前に「ビャンビャン麺のビャンの解釈(我流)」でも書いた。「私」に使われている「ム」については,高島俊男さんの記事に,〈仏典の中で,もともとは△で自分をへりくだって「某」の意味合いで使った〉とある。私が「漢字」の表記を避けるのは,「漢字」では〈漢王朝が定めた文字〉の意味合いが強いからである。さまざまな「感覚」の上になりたつ「感字」の意味で「かん字」と使っている。

 →↓↙↘あいうえ ↴㇇↳ㄥㄑで新しく書けるかん字が94字あるので,小学校で学習する1026字のうち989字(96%)がカバーできる。

小学校で学習するうち96%をカバーする

 


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