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個展を開催します。
鈴木邦弘個展
『まぼろし 〜ReConstruction FUKUSHIMA』
2022年3月21日(月・祝)〜26日(土)
12:00〜19:00(最終日16:00まで)
ゆう画廊 5・6階ギャラリー
〒104-0061
東京都中央区銀座3-8-17/5・6F
TEL/FAX 03-3561-1376
http://ywgarou.jimdo.com/
yu_garou@yahoo.co.jp
東京メトロ銀座線銀座駅A13出口徒歩3分
東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅9番出口徒歩5分
都営浅草線東銀座駅A7/A8出口徒歩5分
JR有楽町駅中央口徒歩8分
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2022年3月をもって、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から11年を迎えます。2011年のあの歴史に残る大きな人災は、それまでの暮らしをみつめ直す大きな契機になるはずでした。しかし私たちは、あれだけの被害を出しておきながら、かつての飽食の時代へと戻ることを選択しました。
2020年、新型コロナウイルスが蔓延し、再びこれまでの暮らしをみつめ直す契機が訪れました。しかし今回も「新しい生活様式」と題した、三密を避ける、マスク会食、アクリル板などといった、小手先の滑稽ともいえることばかりが推奨され、命を軽視し、本質的なことには何一つ迫ろうとしませんでした。
都市で私たちが滑稽な猿芝居を演じているうちに、原発事故被災地には「復興」という名の津波が押し寄せています。放射能にまみれ、一度は自然の楽園と化した大地に再び人間を戻すべく、片っ端から家屋や店鋪が解体され田畑はひっくり返され太陽光パネルで覆われ野生動物は殺され、かつての風景が消えていっています。
現地を歩いて取材しながら、僕は自問自答します。
「復興」なんて、実は“まぼろし”ではないかと。
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忖度なしに想いを込めたメッセージなので、人によっては違和感を感じるかもしれません。しかしこれが、今の自分の偽らざる想いです。
「復興」なんて、本当に出来るのか。少しずつ前に進む原発事故被災地を見ながら、頭を過ぎる違和感、もやもや。放射性物質が見えないことを逆手にとって、移住者主導でハッピーに進んでいく、誰も住まない町の謎の観光地化。
「復興は、廃炉が終わってからにしてください」
震災から10年の報道番組で、ある避難者が発したこの言葉は、僕の耳から離れません。
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鈴木邦弘プロフィール
イラストレーター、絵本作家、介護福祉士。第4、6回MOEイラスト絵本大賞入選。個展、グループ展等多数出展。'19、'21年『もやい展』(金沢、東京)出展。東京新聞長期連載『ふくしまの10年』にて『見えない放射能を描く』(全10回)として紹介。
'15年より福島取材を開始。現地を歩くことにこだわり、これまで帰還困難区域を含め延べ320kmを踏破。現場の空気を感じ、それを元にイラストレーションや絵本の制作を行なう。東電福島第一原発事故後の双葉郡を舞台に描いた絵本に『楽園』『紅』(自主制作)『いぬとふるさと』(旬報社)がある。
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