糸島でドラッカー学会を開催します
今日は宣伝をさせてください。2024年秋にドラッカー学会糸島大会が、福岡県福岡市にある九州大学伊都キャンパス内の椎木講堂で開催されます。
時間は10時から17時で、登壇順にエミン・ユルマズ先生(投資家)、白井智子先生(教育者)、内藤廣先生(建築家)など、各界で活躍される新時代のリーダーの方々をゲストスピーカーとしてお招きいたします。
ぼくはその実行委員長を務める岩崎夏海です。昔『もしドラ』という本を書いたことがきっかけで、もう15年ほど、ドラッカー学会員として活動しています。
「ドラッカー学会」とは、経営学の大家である故ピーター・ドラッカーの研究と普及を目的とした民間の学術団体です。2005年に発足し、今年(2024年)にNPO法人化しました。
ドラッカー学会では毎年春と秋の2回、「大会」と称したシンポジウムを行なっており、春は東京で、秋は地方で開催しております。その秋の大会を、今年は福岡県糸島市で開催することになりました。会場となる九州大学の正式な所在地は福岡市ですが、一部が糸島市にまたがっています。
なぜドラッカー学会を糸島で開催することになったのか?
それはぼくが糸島に住んでいるからです。ぼくが糸島に移住したことを知ったドラッカー学会から、「2024年秋の大会は糸島でやらないか」とご提案をいただき、これを受けてぼくが実行委員長に就任しました。
そのため、糸島大会の全責任は実行委員長であるぼくにあります。開催場所もゲストスピーカーの方々もプログラムも、全てぼくが企画・立案させていただきました。
テーマはズバリ「未来予測」です。
ぼくはこれまで55年生きてきましたが、その中で、生きる上で最も重要な素養の一つが「未来を予測すること」と何度となく痛感してきました。例えばぼくは、1990年代後半にテレビ業界の先行きが暗いと未来予測し、それがテレビ業界から離れたことの一つのきっかけともなりました。もしあのままテレビ業界にしがみついていたら、ぼくの人生はもっと大変なことになっていたでしょう。
実は、ドラッカーにも「未来予測」に言及した著作があります。
ドラッカーは、第二次世界大戦時におけるナチスの台頭や、ドイツとソ連との不可侵条約締結、あるいは戦後、マネジメント社会の到来や、敗戦国日本の復興などを誰よりも先駆けて「予測」した人物として知られています。この本では、そんなドラッカーの未来予測に対する知見が語られています。
そこで、そんなドラッカーの言葉を紐解きつつ、変化の激しい現代において、未来をどのように予測すればいいのか、学べる大会にしたいと考えました。そのため、大会のゲストスピーカーには「未来予測に長けている方々」をお招きしました。
まずエミン・ユルマズ先生は投資家です。そのため、未来予測はいうなれば「本業」といえます。しかも先生は、その見識の確かさから、これまで数々の実績を積み重ねてこられました。
白井智子先生は、日本の教育現場におけるフリースクールの地位を、他の誰よりも先駆けて高めてこられた方です。今、不登校児は拡大の一途を辿っています。そんな子供たちの受け皿として、フリースクールが大きく機能し始めているのです。白井先生は、そんな時代に先鞭をつけてこられた方で、文字通り教育界のリーダーのお一人です。
内藤廣先生は、今回の会場となる椎木講堂の設計者です。また、朝ドラのモデルとなって話題となった牧野冨太郎の、高知にある記念館の設計者でもあられます。
内藤先生の建築の特徴は、その「変化への耐性」です。フレキシビリティーがきわめて高く、何年経っても古びることがありません。それでいてプリミティブな力強い美を兼ね備えており、訪れる者の心に敬虔な気持ちを去来させます。
それはある種ヨーロッパの古い教会建築のようでもあり、誰もがそこにいるだけで清々しい気持ちになれます。これは内藤先生の作られたあらゆる建築に共通する特徴の一つです。
内藤先生は、常に未来を見据えながらデザインをされます。50年後、100年後の人がそこを訪れても、清々しい気持ちになれる。そういうことを想定されながら作られているので、何年経っても古びないのです。
この考え方は、これからの変化の激しい時代を生きる我々にも、大いに参考になるのではないでしょうか。ぜひ現地にお越しいただき、その建築空間が与えてくれる「清々しい気持ち」をご体験されてはいかがでしょうか。
そんな「2024年秋ドラッカー学会糸島大会」のホームページはこちらです。
また、チケット購入時はこちらからお願いいたします。
最後に、この『文脈くん』の読者の方々向けに特別プログラムをご用意していますので、良ければそちらもご覧ください。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?