『天気の子』を見た感想
今日(2019年8月8日)『天気の子』を見た。さっき見終わったばかりだ。そこで、気持ちがフレッシュなうちに、その感想を書いてみたい。
まず、結論から言うと面白くなかった。しかし、面白い部分もあった。その面白さとは、本質的なものもなくはなかったけれど、ほとんどは「一周回って」という感じの、あまり本質的ではないものだった。
なぜ面白くないかといえば、まずキャラクターが薄っぺらいということだ。よくいう「物語を進めるための道具」にすぎなかった。そのため世界に入り込めない。
例えば、「晴れ女という存在が、やがて人柱として天に召される」という世界観を説明する寺の住職がいるのだが、その住職が老齢のために少しぼけていて、孫の少年からバカにされている。
あるいは、主人公の少年を助けてくれる大人がいるのだけれど、その少年が暴走したときに、ビンタで諫めるという昭和的な価値観の持ち主だ。
また、眼鏡をかけたインテリ風の男性が、信じられない光景を目にしたときに、思わず眼鏡をかけ直す。
さらに、ベテランの刑事が出てくるのだが、声優を平泉成が務めていた。
そんなふうに、要は手垢のついたキャラクター造形を、この映画ではほとんど何のてらいもなく使っている。とにかく全員に手垢がついていて、肉感的なキャラクターは一人もいない。それがあまりにも徹底しているので、逆に面白く感じられてしまった。
しかし、設定やテーマ自体には面白みを感じるところもあった。以下、ネタバレをなるべくしないように書いてみたい。
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