神宮外苑の再開発を肯定する人たちにびっくりした話
YouTubeで大地の再生の矢野智徳さんの動画を探していたら、こんな動画に行き当たった。
内容は、矢野さんが神宮外苑の再開発について、大地の再生の視点からその本質を語るというものだ。1時間を越える長い動画だったが、全部見た。かなり面白かった。
要点をかいつまんで話すと、江戸あるいは東京という街は、秩父山系に端を発して東京湾に流れ込む荒川と多摩川に挟まれた水域(流域)のことを指す。この水域全体がまさに「東京都」の形をしているのだが、この荒川と多摩川に挟まれた扇の要のところに明治神宮は位置する。その意味で、水域の流通にとってかなり重要な場所なのだ。
その重要な場所が、今でさえかなり滞っている。つまり、江戸時代の治水や都市計画で作ってきた住みやすさ、生きやすさが昭和の再開発でかなり破壊されてしまったのだ。その瀕死のところに扇の要の明治神宮をコンクリート化したら、さらに環境は悪化するだろう。これは単に明治神宮だけの問題だけではなく、東京都の水域全体に及び、甚大な被害をもたらす、という話だった。
この話にぼくは強い納得感を覚えた。ぼくはかつて、明治神宮が好きで明治神宮の近くに住み、明治神宮の近くに事務所をかまえていたが、その明治神宮が近頃おかしいと感じて糸島に引っ越した。その意味でポジショントークにはなるが、ぼくの言っていることと矢野さんの言っていることは強くシンクロするものだったからだ。
そんなぼくは、神宮外苑の再開発は、反対の立場であるが、まあ仕方ないかとも思っている。東京が悪くなるのは良くないと思うが、一度悪くならないと愚者たちの目は覚めないとも思うからだ。悪くなることで良くなることは循環の一種である。江戸時代の治水者たち、土木者たちが作った貯金を食い潰すのも、盛者必衰の理をあらはす、なのではないかと思っている。
ただ、その後に出てきたアベマテレビでやはり神宮外苑の再開発について論じている動画が出てきて、これも見てみた。そうしたところ、かなりびっくりさせられた。なぜか?
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