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有志版元のWeb商談会に書店104人参加! 10月にも100社で次回開催へ

有志出版社による「書店向けWeb商談会(β版)」(主催・同商談会実行委員会、三芳寛要実行委員長=パイ インターナショナル代表)が6月29日~7月17日(平日15日間)に開かれ、北海道から九州までの書店員104人が参加し、262回の商談を行った。
三芳実行委員長は「大きなトラブルもなく、参加書店も目標としていた100人を超えたことに加え、出展社・書店とも満足度や次回への期待感が高かった」と今回の取り組みを総括。今後については「システムの改善と、書店・流通会社・出版の関係者や業界団体とも事前に連携し、継続可能な組織づくりを進めるとともに、2020年10月にも出展社を倍の100社に増やして開催したい」と次回に向けて意欲を見せた。

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▲売場の展開を見てもらいながら商談(パイ インターナショナル)

17日まで会期延長。ライツ社、ジャムハウスが新規に

同商談会は当初、7月3日までの開催を予定していたが、出展社の8割が会期の延長を要望したことから、急きょ6日から17日まで(平日10日間)期間を追加した。当初会期の出展出版社は47社、延長期間には新規参加2社(ライツ社・ジャムハウス)と継続出展を希望する36社の合計38社が書店と商談した。

参加した104人の書店員の担当分野(複数回答)は児童書が約6割と最も多く、芸術書4割、人文書3割という割合。今回の出展出版社の出版ジャンルを反映した形となった。会期中には、1出版社と1書店との商談は合計253回行われ、1出版社と複数の書店による説明会形式の商談は出版社5社が9回開催し、合計34人の書店員が出席。商談数が多かったのは朝日出版社(28回)、パイ インターナショナル(22回)、亜紀書房(20回)だった。

主な参加書店は次の通り。
岡本書店恵庭店(北海道)、Books Cafe 風人堂(仮)(岩手県)、ハリ書房(新潟県)、えほんやなずな(茨城県)、トロル(東京都)、HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE(東京都)、書原(東京都)、平井の本棚(東京都)、NENOi(東京都)、Vidaway(東京都)、電気通信大学生活協同組合コープショップ(東京都)、パン屋の本屋(東京都)、絵本日和の本棚@文光堂(千葉県)、せんぱくBookbase(千葉県)、千葉大学生協ブックセンター(千葉県)、TSUTAYA BOOK STOREホームズ新山下店(神奈川県)、卓示書店西町本店(山梨県)、同志社生協良心館ブック&ショップ(京都府)、大垣書店商品部(京都府)、絵本のこたち(京都府)、ふたば書房商品課(京都府)、国語教室&小さな絵本屋さんHeyHo(大阪府)、1003(兵庫県)、大利昭文堂(兵庫県)、451ブックス(岡山県)

「発注に結び付いた」71%、「次回参加したい」91%

参加した書店員へのアンケート結果(34人が回答)をみると、「商談の結果、発注に結びついた」と回答したのは71%だった。「次回も参加したい」と答えたのは91%と、オンライン商談会への関心は高かった。

参加したいと答えた理由については、「新型コロナの影響で出版社と話す機会が減ったため」「新型コロナの感染リスクを減らすことができるから」とwithコロナにおける働き方を理由に挙げる一方、「情報を直接、ライブに近い形で得られる」「開催場所を問わずに参加できる」「リアルの商談会よりも合理的」などと新しい商談形式に可能性を感じる声もあった。


業務時間外が3割弱。「上長の許可あれば参加できた」


その一方で、「商談が業務時間内に行われたか」との問いに32%が「いいえ」と回答しており、今回の商談会を書店が通常業務の一環として捉えづらい環境にあることも分かった。
特に、参加を見送った書店員へのアンケート(29人が回答)では、その理由について「業務として商談に時間を割ける権限がない」(52%)との回答が最も多く、「どうしたら参加できるか」との質問でも「上長の指示・許可があれば」(48%)との回答が最多だった。
現場の書店員が商談会へ参加する環境をつくるには、商談会への書店経営者の理解が必要といえそうだ。

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出展社「回数は物足りないが質は満足」45%

出展出版社へのアンケート(当初会期参加の47社が回答)では、「商談への満足度」について、「回数が物足りないが質は満足」と回答したのが45%と最多だった。ついで、「回数も質も満足」が32%。満足した理由については、「遠方でも会える」「初対面でも顔を見て話せる」「画面共有は紙を見せるよりも便利」「事前に資料を準備でき、訪店営業より落ち着いて話ができる」などの声が挙がっている。
そのほか、次回も参加したいと回答したのは92%。「新型コロナに関わらず、今後の営業スタイルの新しい形態になっていくと思う」「Web商談を今後も希望する書店がある」などafterコロナを見据えた理由が多く見られた。

出展社・書店アンケートの詳細はこちらから


出展社は以下の通り。
【当初会期(47社)】
語研、ブロンズ新社、グラフィック社、マール社、Jリサーチ、西村書店、リトルモア、ポプラ社、アシェット・ジャポン、芸術新聞社、求龍堂、武蔵野美術大学出版局、晶文社、白水社、国書刊行会、パイ インターナショナル、合同出版、食べもの通信社、彩流社、東京美術、亜紀書房、ラボ教育センター、太郎次郎社エディタス、廣済堂あかつき、かもがわ出版、ロクリン社、好学社、ひさかたチャイルド、絵本館、のら書店、子どもの未来社、光村図書、クレヨンハウス、視覚デザイン研究所、出版ワークス、ビーナイス、アノニマ・スタジオ、朝日出版社、偕成社、青弓社、現代書館、チャールズ・イ・タトル出版、自然食通信社、大和書房、大日本図書、新星出版社、ミシマ社

【延長会期(38社)】
ライツ社、ジャムハウス(延長会期から)
リトルモア、朝日出版社、光村図書、西村書店、亜紀書房、国書刊行会、自然食通信社、出版ワークス、太郎次郎社エディタス、アシェット・ジャポン、チャールズ・イ・タトル出版、絵本館、大日本図書、ミシマ社、彩流社、東京美術、新星出版社、好学社、ビーナイス、クレヨンハウス、食べもの通信社、求龍堂、白水社、武蔵野美術大学出版局、青弓社、現代書館、のら書店、大和書房、視覚デザイン研究所、合同出版、晶文社、子どもの未来社、ロクリン社、Jリサーチ、パイ インターナショナル(36社は継続出展)


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