あなたの中にわたしがいる

運命とは他人の中の自分に会うことか。

ふいに 涙が
この体の奥から やってきて
想像以上の 高波が
僕らを飲みこむ

心の底から 愛する人に
本気で めぐり合う
薔薇の花束も 似合わぬ僕の
妄想なのか これは

踊り明かそうぜ
この夢が醒めるまで
Get down get down

くるり 宙返り
真昼の野ガラスが
Get back right now

南海キャンディーズの山ちゃんと蒼井優さんの結婚記者会見を見ていて、「この二人は互いの中に自分を見つけたのかなあ」と思った。

『誰を好きか』より『誰といるときの自分が好きか』が重要らしいよ

と蒼井優さんは友人に語ったそうだが、たしかに、誰といるかで自分ってすごく変わる。萎縮するような人もいるし、のびのびとできる人もいる。

最近、ぼくが出会う人の中にも「この人は自分じゃないか」と思える人たちがいる。

『好きなうたといっしょ』を開催させてもらったアトリエアムリタの飯島波奈さんもその一人だ。

写真左が波奈さん。
優等生からアーティスト、ドラクエで言えば、賢者コースから遊び人への道に転職した僕らは、初対面なのにやたらと意気投合し、大いに語り、描き、舞い、歌い、泣き、感動した。

そしてこの日、この三人がそれぞれの作品を照らしあう中で、次々に新たな表現が生まれる産道のような場が生まれた。

一人の語りから、別の誰かの語りに火がついて、それが表現に昇華されていく。そして、お互いをぐるぐるまわるうちに、誰が誰だかわからなくなる。

それはとても安心で、楽しい場だった。
この二人といる自分が、僕は好きだなあと思った。

人はもしかしたら、他人の中の自分に出会うのがうれしいのかもしれない。
そういう「自分みたいな人」といることが安心だし、好きなのだと思う。

蒼井さんが山ちゃんの中に、山ちゃんが優さんの中に見つけた自分は、さぞ大事なものだったんだろうなあ。そして「この人といる自分がすき」と強く思ったに違いない。

夫婦って、そういうところがある気がする。
そうして、顔もかたちも似ていくのだけれど、山ちゃんと蒼井優さんもこれから似ていくのかしら。そしたら、芸風が変わっちゃうかもしれないね。

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