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寝るのか、寝ないのか。いまだにそれが問題だ。

元旦から書きはじめたこのブログ。その四日目にこんな記事を書いた。

これを書いた頃には「あと数ヶ月もすれば、遅くとも半年くらいすれば、さすがに普通に寝ているだろう」と高をくくっていた。けれど、それから8か月すぎた現在もまだ、寝るのか寝ないのかはわれわれ夫婦の大問題となっている。

昼寝や夜の睡眠サイクルがちょっと変わっただけで、一日の流れが変わってしまう。すこし前には20時頃には寝て、7時頃起きる理想的なリズムだったけれど、この頃は宵っぱりで22時頃寝て、9時前に起きるようになってしまった。昼寝はだいたい正午頃。これが二時間になるか三時間近くになるかで夕方以降の予定が変わってくる。夜はまだ数時間おきに起きてしまう。

寝かしつけ方も以前はバランスボールでばぃんばぃんと揺する「バインディ」が有効だったが、

最近は足の筋力がついて、技がなかなかかからなくなった。寝ている状態から猛烈に暴れて身体を起こそうとするので、しかたなく床に放つこともしばしば。起きている時間が長いことは世話する時間が長くなることを意味する。そのため、このところいつもより余計に疲れている。

赤ちゃんには赤ちゃんのリズムやタイミングがあるから、大人の都合を押しつけるのはよくない。そうは思う。思うのだけれど、あまりに思い通りにならないとどうしてもイライラしてしまう。そういうときには夫婦の仲も険悪になり、小競り合いが増える。

「急激な変化への適応なんだ」とこの間、小競り合いのときに思った。経験したことのない速度で変化する新型生命体に、旧型の僕らがどこまで適応できるか。それは氷河期を迎えた恐竜の話にも思えた。歳を重ねれば重ねるほど、図体(固定観念や価値観)はでかくなり、柔軟な適応が難しくなる。

「いまはまた赤ちゃんのリズムががらっと変わって、新しいやり方を考えなくちゃいけない時期なのかも。」小競り合いの最中、妻にそう言ったら、ハッとした顔をして「そうか、そうかもね」と言った。お互いそれまでの「旧ルール」でぐいぐい押そうとして、赤ちゃんが「新ルール」に変わったことに気づいていなかったのだ。

そんなふうに適応、適応を繰り返して、一年間やってきた。
五年日記の一年前のページには、生まれたての赤ちゃんが夜泣きして寝ずに悪戦苦闘している僕らの姿が記されている。その話をすると「大変だったねえ、あの時」と妻。思えば遠くへ来たもんだ、と笑う。

そうして、僕らはとりあえず滅びることなくここまでやってきた。右も左も分からなかったけれど、なんとかはなった。そして、今日も赤ちゃんがひとりでねんねする日を夢見て、夜に向かう。それがいつになるかは、いよいよ分からないのだけれど。

寝るのか、寝ないのか。それが問題だ。

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澤 祐典
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