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2023年6月以降のドル安、100円以下も 〜長期化する米国インフレ〜

2013年から、円は異次元緩和による500兆円の増発によって下がってきました。

実効為替レートとは:円/ドル、円/ユーロなど、特定の2通貨間の為替レートをみているだけでは捉えられない、相対的な通貨の実力を測るための総合的な指標のこと。名目実効為替レートと実質実効為替レートがあり、相手国・地域の貿易額で加重平均して算出したものを名目実効為替レートといい、名目実効為替レートから物価変動分を除いたものを実質実効為替レートといいます。

しかし、150円台の円安に介入是正するために、22年11月、日本の財務省は9兆円分のドル売り円買いを行なっています。

10年間上がってきたドルが、2023年からは、下落に向かうということです。

ウクライナ戦争を契機にして、産油国がロシア・中国側に就いたことで、ペトロダラー制が弱体化しています。

ロシアが勝てば、ドル基軸通貨制の崩壊を加速化します。

しかし、現状では、サウジも含め、中国元の貿易取引での利用は、中国の思惑通りには進んでいません。

万一、ロシア側に就いた中国がもつ1兆ドルのドル国債を大きく売れば、米ドルは、100円以下に下がるかもしれない。

ドルをもっとも買った、1位日本(40年間で1200兆円)、2位中国(400兆円)、この2カ国が、2000年代のドル基軸通貨の世界体制を支えてきたのです。

国債を大きく売れば、米国の中国封じ込めの動きは、より強力に加速化すると考えられます。

岸田政権は、米国の傀儡(操り人形)ですから、世界1の1.2兆ドルのドル国債を売ることはありません。

中国と産油国およびアジアからの、ドル国債の売りの速度が遅ければ、1ドル120円でとまるでしょう。

米国が利上げする2023年3月まではあまり下がらず、利上げを止める6月からの低下でしょう。

ドルの最大の問題は、3000兆円の対外債務で、ドル国債も、海外が7.4兆ドル(1000兆円)を持っていることです。

米ドルは、世界がエネルギーと資源を輸入するとき必要な、ペトロダラーになっていたため、資源を輸入する諸国はドル預金した上にドル国債を、増加買いをしてきたのです。

ペトロダラー制からの離脱により、世界のドル買いが減る→2023年からのドル下落→米国の輸入物価上昇→米国のインフレを長期化、となるでしょう。

2023年の米国インフレが長期化すると、多くの金融投資家が想定しているように5%台、4%台に下がることもなくなります。

ドル安で輸入物価が上がっていくからです。

ウクライナ戦争と米国内賃金上昇に、ドル安が、米国の新しいインフレの要素になっていくでしょう。

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