通貨リセットと世界金融危機 〜日本・米国・ロシアの歴史〜
プラザ合意とは:1985年9月22日、過度なドル高の是正のために米国の呼びかけで、米国ニューヨークのプラザホテルに先進国5カ国(日・米・英・独・仏=G5)の大蔵大臣(米国は財務長官)と中央銀行総裁が集まり、会議が開催された。
この会議でドル高是正に向けたG5各国の協調行動への合意、いわゆる「プラザ合意」が発表された。具体的な内容として「基軸通貨であるドルに対して、参加各国の通貨を一律10~12%幅で切り上げ、そのための方法として参加各国は外国為替市場で協調介入をおこなう」というものであった。プラザ合意の狙いは、ドル安によって米国の輸出競争力を高め、貿易赤字を減らすことにあった。
発表翌日の9月23日の1日24時間だけで、ドル円レートは1ドル235円から約20円下落した。
1年後にはドルの価値はほぼ半減し、150円台で取引されるようになった。
プラザ合意により、ドルは1/2に切り下げられたのです。
この切り下げが、対外債務が巨大化した米国で、現在求められている。
米国の、対外証券債務(国債、社債、株式、デリバティブ証券:ドル建て)は、40兆ドル(5600兆円)です。
金利が3ポイント上がると、利払いは、5600兆円×3%=168兆円増えて経常収支の赤字は3倍になります。
米国にとって、FRBの利上げで増える168兆円の利払いは、ムリです。
支払えないとデフォルトです。
仮に、ドルが1/2に切り下がると対外債務は40兆ドルの1/2、20兆ドルに下がります。
このドルの切り下げで、大きな影響を受けるのは、米国に対外債権(ドル建て証券や不動産)をもつ、①日本(10兆ドル)、②中国(9.3兆ドル)、③ドイツ、④中東の産油国です。
これらの外貨建て資産は、ドル切り下げで1/2になります。
ドル切り下げは、世界の金融危機と恐慌になって行きます。
ロシアも過去に、通貨リセットを行っています。
ロシアは98年8月にデフォルトを経験しています。
ロシア政府は98年8月17日にルーブル建て国内債務の不履行を宣言し、対外債務を90日間支払い停止としました。
いずれもデフォルト(債務不履行)と定義されます。
加えて、ルーブルの対米ドル相場の許容変動レンジを拡大し、事実上のルーブル切り下げを行いました。
1000ルーブル=1ルーブルとする新ルーブルを、1999年に発行し、ロシア経済の積年の障害だったハイパーインフレを収め、2000年からはロシアの貿易を黒字にしました。
日本の通貨リセットについては、以前投稿しています。
米国の通貨リセットの時期については、デジタル通貨(CBDC)発行のタイミングが有力視されている。
「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」とは、次の3つを満たすものであると言われています。(1)デジタル化されていること、(2)円などの法定通貨建てであること、(3)中央銀行の債務として発行されること。(日銀広報より)
米バイデン大統領は2022年3月、中央銀行が発行するデジタル通(CBDC)の研究を加速するよう指示しています。
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