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帝王切開後の腹筋の回復について理学療法士が解説

いつもご覧いただきありがとうございます。

Re±bodyの大柄です^^


妊娠中にマタニティ整体でケアさせていただいたママが出産後の体のケアでご利用いただけました♪

改めてご出産おめでとうございます!

妊娠期間中のつらさや不安を乗り越えて、ご家族での楽しい時間をお過ごしください♪

今回ご利用いただけたママは、もともと帝王切開での出産が決まっていました。

帝王切開での出産後は、どのように体が回復していくかについて解説します。

双子での妊娠、切迫や長時間分娩での緊急帝王切開などありますが、自然分娩と比べて手術部位のケアや回復状況を踏まえたケアの方法が少し変わるのでご参考ください。



帝王切開後の腹筋

帝王切開後の腹筋の経過

手術部位の皮膚は縫っている状態がわかりやすいですが、筋肉や子宮はどうか。

縫合したあとの組織は、3週間ほどでより安定し、1ヶ月~1ヶ月半でより強度が増します。

傷の回復や本人の過ごす様子をみながら、2ヶ月以降くらいが運動ができる方が多いです。

実際の経過としては、以下のようなスケジュールが目安

1.産後〜入院中

手術部の安静が第一

保護テープなどで術部の安静、衛生状態を保つことになります

ベッド上で仰向けになりながら実践できる深呼吸や体の回復にあわせて脚や骨盤底筋の運動を進めることができます。

2.退院後〜8週

皮膚の状態からみると強度が増している感じがわかり、体の内部の腹筋や子宮の強度も高まっている時期。

日常生活で育児、家事を少しずつしているうちに腹圧が自然に加わっているため、入院中のときよりも腹部の安定感は感じる。

母体の体の回復や体を動かせそうという自信にあわせて、腹部ケアの負荷をあげていく。

皮膚の回復もみながら術創部の軟部組織ケアとして皮膚まわりをほぐすような方法も取り入れる。

3.産後3ヶ月〜6ヶ月

産後3ヶ月以降からは、腹筋の強度はかなり強くなっている。赤ちゃんの体重も増えてきて抱っこや授乳時の負担が大きくなっているため、負担軽減を目的に体幹筋の強化を進める。


腹筋の回復方法

帝王切開での出産でも、妊娠中に腹直筋離開が現れている方は多いので産後の腹筋ケアが大切です。

腹筋を使っていくことが大切ですが、一度手術で切っている部位を使うことが怖い、不安という声が多いのも事実です。縫っているし、安定もしているとはいえ心配ですよね。。

帝王切開後のママ向けの腹筋の回復方法はこのようなものがあります。

1.深呼吸での腹筋の刺激

2.仰向けの状態で脚の運動を取り入れて腹筋に刺激&骨盤底筋運動の開始

3.腹部の状態にあわせて腹直筋離開のケア


1.深呼吸

腹式呼吸と胸式呼吸を取り入れた方法です。

帝王切開では、腹部のインナーマッスルである腹横筋もダメージをおっていることになります。

この腹横筋は、深呼吸のようにお腹に意識が向いた呼吸の際に働くことができるので、術後に低負荷で行える活性方法です。

3秒息を吸う

6秒かけて息を吐く

このリズムで5回を目安に実践します

とくに息を吐く時に、腹部に圧をかけられるように意識すると腹横筋を使っていけます。

より応用的にできる場合は、お腹を膨らませるようにしながら息を吐き、お腹をへこませるようにしながら息を吸うことでも腹横筋をより使うことができます。


2.ベッド上でできる脚運動&骨盤底筋ケア

出産後、病棟へ移動したら麻酔からの回復や術後のバイタル安定を目安に少しずつ体を動かします。

麻酔で体が安静状態の時間は仰向けで過ごしていることになり、かつ、脚周りには血栓予防のためのフットポンプ、膀胱カテーテルなどがあるため腰への負担が強くなっています。

それらが抜けるとベッド上でも寝返りがうてたり、ベッドを起こして座ることができたりするので自然に腹部に刺激が入ります。

すきま時間でベッドで仰向けで寝た状態でできるケアを紹介します。これらのケアは、脚を動かす際に腹部に自然に安定性を求められることを意図して行うものです。

1)ワイパー運動
仰向けの状態から脚を少し外側に開き、ワイパーのように10回パタパタ動かす。

2)脚の開脚ストレッチ
仰向けで両膝を立てた状態から足裏をあわせるようにして、内ももをストレッチ。

30秒間ストレッチしましょう。

3)脚の持ち上げ運動
仰向けで両膝を立てた状態から、片脚を10cmほど浮かせるように脚を持ち上げる。

持ち上げたら脚をおろし、反対側もどうように行う。各10回あげるように反復。


なれてきたら足踏みをするように、30回2セット行う(1セット片方が15回運動する)。


3.腹直筋離開ケア

産後2ヶ月目以降からが腹直筋離開のケアを開始できる目安です。


・両膝を立てた仰向けの状態

・片手を頭の後ろに添える

・息を吸ったあと、お腹をすぼめるように息を吐く

・息を吐きながら、おへそをのぞき込むように頭をもちあげる

・もちあげたら頭をもとの位置に戻す


この運動を10回2〜3セット行えるように、10回1セットからはじめて負荷を少しずつ増やしていく。


まとめ

以上が、帝王切開後の腹筋の回復方法です。実際には、ママの回復状況に応じて個別で調整することになります。

帝王切開後、体を動かすことが不安、どのようにケアしたらよいか相談したいなどありましたらお声がけください。

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参考

1)妊産婦に対するウィメンズヘルス理学療法(2018,平元)

2)帝王切開の後で安全にエクササイズを再開する方法(2022,NIKE)

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