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社交ダンスで「音楽に合わせる」こと

日本人の歩き方から、社会生活上から派生した動きは、ダンスにも影響します。前にも書きました「1歩」の定義と関わってきます。定義が異なれば音を合わせるのも違って来るからです。

詳細は公開記事「イギリス式1歩の定義」を見てください。

まず、歩き方はステップして前進する際にその足に重みをおく、のしかかるような歩き方=日本式。カカトはあまり使わないのは草鞋とか下駄の名残りなのでしょうか。明治以来、靴が日本の社会に導入されて150年あまりですが、いまだに長年の民族の日常生活を基盤とする動作は簡単には拭えません。

別にダンスをしていなければ全く問題にならない問題なのですが、社交ダンスは欧米の文化が土台。靴の文化。更に椅子の文化と畳(土間・板の間)に座る文化の違い。股関節が真っ直ぐでなく歩く癖がついている。

それだけでなく、私は山坂・丘の起伏が多い日本での生活が影響しているのではないかと思う。日本で一番大きい平野は関東平野。東京を過ぎて埼玉や群馬に入ると、西部劇で見るような広く地平線に広がった田畑や水田の光景が見られます。でも日本には広がった平坦地は少ない。国土の13%だけを使用していると言われる。

我が神奈川も内陸に行くと少しばかり広がりはあるのですが関東平野の北部には敵わない。横浜など丘・山ばかりで広がった空間など全くない。

こういう地形も影響しているのではないのかと思う。それでは関東東部や北部の人間は股関節が伸びているのか。スイス人やオーストリア人などは股関節が曲がった我々日本人の一部と同じなのか。どうでしょうか。

でも彼らはヨーロッパという狭い土地での民族の行き来(支配・被支配)があったから混血になって薄まっている?のかも知れない。日本では封建時代では一般人の行き来は通常無い。山道の登坂では股関節は曲がるのが普通だと思うがこれが日常であった社会。



また、脱線してしまいましたが軌道に戻すと、前に体重をかけて前屈みになり歩く姿は、社交ダンスに向かないのです。特に社交ダンスの競技部分は踊っている時の美しさを競うのですからこの部分から直す必要があります。

福頼氏のブログからの抜粋を見てください。(既に福頼氏は鬼籍に入られていますがまだインターネットアーカイブ上に膨大なそして貴重なダンスに関する資料が残されています。私は過去に全てのブログからの資料を紙に印刷にして持っています。「ケンさん」のブログと同様に私のダンスにインパクトを与えた先生・メンターとも言える方です)。詳細は「社交ダンサーのレベルではベーシックが重要 更にイギリス式「1歩」の定義」

福頼氏のブログの一部に以下のような表現があります。
「体重の無い足を前に置いて、その足にのしかかるように体重を乗せて踊る
日本式の踊りを覚えた人の多くは、足を置くタイミングを音楽のビートの頭に合わせようとします」。

「ステップの着床時と音の頭が一致する」と日本人としては非常に気持ち良いのですが、英国風社交ダンスの音の取り方としては間違っている。

男性の半分以上がワルツのナチュラル・ターンで足が3で揃わない。なぜかと言うと音が合っていないからです。ということは、女性の半分以上も同じことをしているかも知れません。

2は既にライズしてどっちかと言うとスピードを緩めるカウントなのです。だからわざわざスウェイをかけているのです。しかし日本式のダンスでは勢いよく逆のスピードを出してしまっている。

ですから3でその勢いが残っている結果、揃えることが出来ず無理やり止めようとして両足がズレてしまう、と推測。

その場合、多くの人の右足は左足の後方にあたかもロックするような形で同じように着床している。私は最初はこれは新しい私の知らないフィガーなのかと思いました。

ミキシングの時に後方から観察しているとよく分かります。半歩ぐらい遅いタイミングになっているのを慌てて合わせようとした結果なのです。

繰り返しになりますが、非常に重要な基本中の基本です。

敢えて言うなら、私みたいな新参者が言うことは問題になるかも知れませんが、日本の(社交ダンスであれ競技ダンスであれ)のダンスの教授法があまりにも足型に集中し過ぎる傾向にあり、基本を教えていない、と思っているのですが、いかがでしょうか。






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