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Unityと仲良くしたいVRChat日記(3)VRMって何

BOOTHでアバターの3Dモデルをみていると、「VRM」と書いてあるモデルがけっこうある。
自分が始めたばかりのときに「VRMアバターをVRChatにアップロードする」的な情報があったのでやってみたのだがUnityでエラーがでてうまくいかなかったりうまくいったり。
経験からいうと、はじめてVRChatにアップロードする人にはBoothの「VRM」モデルはおすすめしません。VRMでなく「SDK3」「SDK3.0」「Avatar3.0」などと記載があるものがVRChat向けにつくられたもので、シェーダーさえ忘れなければ問題なくVRChatにアップロードできると思います。

ではVRMとは何なのか。

https://vrm.dev/ より引用

VRMはドワンゴが中心となって策定した3Dヒューマノイドモデルの汎用ファイルフォーマットで、実際バーチャルキャストclusterといったVR SNSでVRMアバターのアップロードに対応している。Vroid Studioなどのアバター作成アプリ、他にもさまざまなアプリが対応していて、Vroid hubというサービスに登録したVRMモデルなら、ダウンロード/アップロードなしに別のアプリに持ち込むことができる。これぞ本来の意味のメタバース(バース間を行き来できる)。未来感あるね。

でもVRChatはVRM形式に直接は対応しておらず、変換が必要になる。
この記事を書くために再チャレンジしてみた。
使わせてもらったのはまおーさんの「RadDoll」というモデル。VRChat向けの .unitypackageと、汎用の.vrmの両方を同梱してるので両方をVRChatにアップロードしてみる。Unity環境はVCCでAvatars3.0セットアップ済。

VRChat版

① liltoon 1.3.6をインポート
② RadDollのパッケージ(.unitypackage)をインポート、Assetsに表示されるPrefabをSceneウインドウに配置。

VRChat版RadDoll

③ Build画面の「Build&Publish」をクリックしてアップロード成功。特にエラーなし。
④ VRChatを起動。無事アップロード成功。

VRM版

① VRM Converter for VRChatをインストール
②  モデルの.vrmファイルをUnityのAssetsにドラッグ&ドロップ、表示される「VRM」のついたPrefabをSceneウインドウに配置。
③ 右のBuild画面に「VRCAvatarDescriptorがないよ」、と表示されて「Build&Publish」できない。

VRM版RadDoll

④ Hierarchyウインドウでモデル(RadDollV2_VRM)を選択してから右のInspectorタブを選ぶ。右下の「Add Component」を押す。「vrc avatar descriptor」を検索して追加。

VRC Avatar Descriptorを入れているところ

④ Inspectorに「VRC Avatar Descriptor」の下に項目がずらずらと追加され、よくわからないけど「Auto detect」というボタンを押せと言ってるような気がするので押す。Builder画面に戻ると赤い八角形のエラーはなくなっていた!
⑤ 「Build&Publish」をクリックしてアップロード成功。
⑥ VRChatを起動。アップロードできた。

ということでVRM版はエラーにぶつかるが、手動で設定をいじることでなんとかビルドが通った。
(調べた情報を総合すると、これはLipSync(=リップシンク。しゃべるのに合わせてアバターが口パクしてくれること)周りの設定で、VRChatのアバターとしてにアップロードするには手動で指定してあげないといけないようだ。こんなの初心者にわかるかーい)
で、VRChat版とUnity版、VRChatにアップロードしたら同じかというと、細かいところがいろいろ違う。
まず身長が違って、VRMのほうが見た目小さい。VRChat内の身長表示はどちらも同じ数字なのに。ボーンとかの関係なのか。
そしてアクションメニューに出る項目が全然違う。VRChat版パッケージは、服やケモミミをオン/オフできる機構を作者さんがつけてくれているが、VRM版はそれが全部なくて、VRCアバター標準のメニューになってる。あとVRM版は歩くとケモミミが揺れたりする仕組みもない。

左:VRChat版、右:VRM版

そしてシェーダー的な表示。VRM版はlilToonは使わず、VRM標準のMToonというシェーダーが適用されているらしい。Homeワールドだと若干髪色が違うかな?くらいだが、違いが如実にわかるのがこのワールド。

ワールド名:Waves (作者:Mochieさん)

左:VRChat版、右:VRM版

アバターの中で光る指定をした箇所(Emissionという呼び方であってる?)が光るワールドなのだがこれだけ違う。どっちも素敵なのだがVRChat版が作者さんの意図なのかな?と思う。
というわけで同じアバターでもこれだけ違いがでます。VRMでしか配布されてないアバターを使いたい!という場合でない限りVRChat版を使うのが吉です。

つづく。

補足。最近BOOTHの画面に

VRChatロゴ

がつくようになり、VRChat向けアバターとそれ以外向けアバター(VRMのみを含む)が区別しやすくなった。初心者には助かる。

おまけ:VRM版をclusterにもアップしてみた。質感がまた違っていて異世界転生した気分

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