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喪主の挨拶

 先日監視人殿義兄の葬儀に出席した際、監視人殿の姉上どのが喪主の挨拶をした。姉上殿は、やや認知症気味だが、紙を見ながら簡単ながらも一応まともな挨拶をして、長女殿が補足の挨拶をした。
 
 で、帰宅後、監視人殿が、喪主の挨拶文を書いて欲しいという。監視人殿が喪主ということは、私の葬儀のことを言っているらしい。そんなものはお安い御用だと、ただちにネットで喪主の挨拶文例を参考にして作成、プリントして手渡したら、安心したとのこと。何かが違う・・・・ような気もするが、ともかく夫婦円満が第一だから、ヨシとする。
 
 
 渡した文例は以下の如くだ。
 
<出棺時の挨拶文>
 故人の妻の〇〇〇〇でございます。親族を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日はご多用中にもかかわらず、亡き夫・○○○○の葬儀・告別式にお運びいただきまして、誠にありがとうございました。故人も皆様のご厚情に感謝していることと存じます。
 夫は5年前に食道癌を患って以来、何度かの再発を繰り返しておりましたが、○月○日の夜に容態が急変し、そのまま家族が見守るなか80歳の生涯を閉じました。家族には一切つらい様子を見せることなく、今も思い浮かぶのは夫の穏やかな笑顔ばかりです。
 皆様には今後とも亡き夫の生前と変わりなき、ご支援、ご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。本日はありがとうございました。
 
<精進落としの挨拶文>
 本日は亡き夫のためにお集まりくださいまして、ありがとうございます。おかげをもちまして、滞りなく葬儀・告別式を終えることができました。これもひとえに皆様方のお力添えの賜物です。改めてお礼申し上げます。
 心ばかりではございますが、精進落としの席を用意いたしましたので、どうぞ、ごゆっくりお召し上がりください。本日は誠にありがとうございました。
 
 
 もっとも、今年に入り食道癌の再発はなく、体調も悪くないから、80歳を過ぎても生きているような気もする。時機を見て何度か挨拶文を変更することにするが、最後は老衰で死ぬとしておこうか。

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