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昭和歌謡

 文芸春秋二月号の特集に、永久保存版と称して、
五木寛之プロデュース「昭和歌謡」大アンケート
識者34人が選ぶ「私の昭和歌謡ベスト3」
という大層な記事がある。

最近亡くなった、谷村新司さん、八代亜紀さんも、

 
 34名が選んだ曲の大多数はお馴染みだが、中には曲名だけでは分からない曲もある。私も含めて世によく知られた曲としては、八代亜紀「舟歌」、森昌子「越冬つばめ」、植木等「スーダラ節」、谷村新司「昴」、都はるみ、テレサテン、ちあきなおみ・・・・等など、ここであげたらきりがない。
 
 官房長官の林芳正氏が第一にあげたのが、GARO「学生街の喫茶店」、小学校高学年で初めて買ったフォークソングのレコードだったそうだ。このアルバムの中にビートルズ「Let,it,be」があり、以降、ビートルズのとりこになったとか。G7外装会議の夕食会でビートルズの「イマジン」を即興でピアノ演奏をしたのはよく知られている。日本人の知性を見せつけた・・・・かもしれない。
 
 石破茂氏が選んだ3曲は、野坂昭如「マリリンモンローノー・リターン」、キャンディーズ「やさしい悪魔」、岩崎宏美「銀河伝説」、いずれも知らない曲だったからYouTubeで聞いてみたが、昭和を代表する歌とは思えない。変わった人は変わった曲を選ぶものだ、と妙に納得した。
 
 人類学者中沢新一さんが、藤圭子「北の蛍」を選んでいるのでYouTubeで聞いてみたが、藤圭子さんの迫力ある声が、女の情念を強烈に印象付け、世にも恐ろしい曲だ。

藤 圭子 北の蛍 (youtube.com)
 
山が泣く風が泣く 少し遅れて雪が泣く
女いつ泣く灯影が揺れて 白い躰がとける頃
もしも私が死んだなら 胸の乳房をつき破り
赤い螢が翔ぶでしょう
ホーホー螢翔んで行け 恋しい男の胸へ行け
ホーホー螢翔んで行け 怨みを忘れて燃えて行け

雪が舞う鳥が舞う 一つはぐれて夢が舞う
女いつ舞う思いをとげて 赤いいのちがつきる時
たとえ遠くにはなれても 肌の匂いを追いながら
恋の螢が翔ぶでしょう
ホーホー螢翔んで行け 恋しい男の胸へ行け
ホーホー螢翔んで行け 怨みを忘れて燃えて行け

ホーホー螢翔んで行け 恋しい男の胸へ行け
ホーホー螢翔んで行け 怨みを忘れて燃えて行け
 
 聞けば聞くほど、恐ろしい・・・・

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