北風と落ち葉
この数日、散歩は日の高い12時前に出発している。行き先は勿論浜町公園&隅田川、毎日行っているが、銀杏の黄色い葉が徐々に少なくなり、季節が確実に進んでいる。
昨日は将棋竜王戦第六局の2日目、藤井七冠に佐々木勇気八段が挑戦中だが、前日の封じ手直前から藤井七冠がややリードしている。終盤にさしかかり、両者とも一手に2,30分、あるいはそれ以上かける。12時半から昼休みに入ることもあり、我が散歩もそれに合わせて12時ころ出発した。
すでに昼食時だからと、監視人殿と議論する。
私 「昼食はどうするのか」
監視人殿「すでに作ってある、」
私 「昼だから、どこかで食べようかと思ったが?」
監視人殿「お金を貯めなければいけない」
私 「この歳になって貯めても仕方ないだろう」
監視人殿「いえ、この歳だからこそ貯める、最後はお金!」
流石に監視人、平気で心にもないことを言う。立派なものだ。
どうでもいい中身のない会話を交わして、兎も角出発した。一歩外に出ると北風がやや強く寒いが、口に出さずに緑道、明治座を経由して浜町公園に向かう。
公園の正面広場に出ると、日当たりがよく意外に風も穏やか。奥に、人が座るための上が平らな石が数個点在しているので、その一つに座る。座り心地は別として日当りがよく暖かい。二人とも少し俯き加減で日向ぼっこしている姿は、如何にも老夫婦だが、このさい見かけはどうでもいいのだ。足元には多量の落ち葉がつもり、秋は終わったと告げられているようだが、それにしても掃除が大変だろうなとも思う。
前日は隅田川まで行ったが、少々寒そうなので作日は省略、明治座前を右折して金座通りに出て左折、大回りして距離を稼ぎ、散歩を終えた。
帰宅し、ただちにパソコンを開き、ABEMAで竜王戦を見る。進行が遅いので本を読みながらで丁度いい。一時佐々木八段が盛り返したが逆転には至らず、最後は藤井七冠の鮮やかな「一六角」の詰めよ逃れの詰めよで、佐々木八段が潔く投了。藤井七冠の4勝2敗で竜王位防衛となった。