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朝食前のルーチン

  毎朝、朝食前に40分ほどかけて、主として脊髄小脳変性症対応のリハビリをしている。
 
 3年前の3月に74歳で姫路の会社をリタイアして東京の自宅に戻ったが、その前から歩行時にふらつくのと、喋る時に呂律が回りにくいことを自覚していたので、国分寺の都立神経病院に1週間入院して徹底的に検査してもらった。結果は神経系の全てに顕著な異状はないが、ふらつきなどの症状から「脊髄小脳変性症の疑い」と診断された。小脳のMRI画像は今のところ概ね正常なので「・・・疑い」がつくが、間違いないだろうとのこと。
 
 主治医曰く、基本的に治療するすべのない難病で、90%の人が2年以内に車椅子になる。たまにリハビリで、効果のある人がいる。通常脳は10%程度しか使っていないから、ある部分の劣化を他の部分で補うことで効果が表れるのだろう、とのこと。
 
 その後、著名な大手町の鍼灸院に通ったが、効果は皆無。更にネットで検索し、某神経内科クリニックによる、脊髄小脳変性症対応のリハビリの詳細な説明ページを見つけた。曰く、脊髄小脳変性症の人はリハビリが必須とのこと。内容、説明とも理にかなっているようなので、以降、毎朝実施して、今に至っている。
 
 「・・・疑い」と診断されて2年あまりたつが、歩行時のふらつきは徐々に進んでいる。昨今、歩行時にはそれようの(スワニーの)キャリーバッグを引っ張ることが必須だが、幸い車椅子には至っていない。リハビリの効果・・・・かもしれないが証拠はない。
 
 今は、出来れば現状維持、そうでなくても少しでも進行を遅らせるべく、リハビリに励んでいる。朝起きてトイレ、洗顔、着替えを終えたらすぐにリハビリを始める。首の運動から初めて、最近は足の指圧を入念に行いい、続けて何種類かのバランス運動をする。間に腕立て伏せ、腰の柔軟運動などを入れる。その後、立ちあがって左右の膝を交互に前に上げるのを100回、スクワットをゆっくりと30回行う。最後に椅子に座り、首、口、舌、頬の運動、大きな声を上げて発音、発声練習をして、朝のリハビリは一件落着。
 
 その頃には、いつもの朝食が食卓に並べられており、一仕事したあとの朝食は格別美味しい。持つべきは監視人殿と、(口には出さないが)感謝する毎朝なのだ。

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