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大逆転だった

 6,7日に行われた王位戦第一局は、藤井聡太君が挑戦者の渡辺明九段に大逆転、先勝した。
 
 勝負は序中盤の膠着状態が続き、2日目の午後になっても戦いにならず、同じ局面を4度繰り返して千日手になってしまった。小休止後、前後番を入れ替えて差し直しの再戦となる。こんどは持ち時間が少なくどんどん進むが、中盤で渡辺九段がリードして終盤にはいる。最後の寄せ合いでは渡辺九段が勝勢、藤井君も負けを覚悟したらしく、俯いてがっくりした様子だ。ところが、なんと・・・渡辺九段が即詰みを逃してあっという間に大逆転、藤井君がうっちゃり勝ちだ。
 
 最後は両者とも持ち時間を使い果たし1分将棋、難解な詰みを読み切るのは難しかったが、藤井君は読み切って負けを覚悟していたらしい。
 
 この勝利で24年度の藤井君の成績は10勝4敗、勝率7割強だ。タイトルの防衛戦だけだから相手は将棋界の代表選手ばかり、普通に考えれば立派な成績だが、昨年度まで毎年8割以上の勝率だったことを考えると、やや不満。このあと6連勝すれば勝率8割に届くが、難しそうだ。
 
 当面は渡辺九段との王位戦7番勝負が続く。この後3連勝してさっさと決着をつけて欲しいが、今回の接戦を鑑みると、そう簡単にはいかないいと、心配しているのである。

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