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テストの成績が悪いのは本人の責任だけではない

アメリカの高校・大学のバスケットボール選手は、学業の成績が低いと、バスケットボールの練習に参加できなくなるという話を、プロの日本人バスケットボール選手が話しているのを聞いた事がある。確かに高校・大学は、ただバスケをしに行くだけの場所ではなく学業の目的もある。

ここで興味深いのは、生徒がバスケットに参加出来ない期間の学業をマネージメントするのは、そのバスケ部の(コーチ)顧問らしい。
学業の成績が悪いのは、本人だけの問題ではなく、周りの環境にも要因(バスケ部のコーチ)があると考えるスタイルみたいだ。この考え方・視点はとても大切だと思う。
日本では、問題が起こった時に個人に原因を帰属させる傾向が強い社会だと感じている。「勉強が出来ないのはあなたの努力不足だ」、「障害がある方が社会に参加できないのは、当事者の気落ちの問題だ」など。しかし、上記の学業成績が悪いのは個人だけの問題ではないという例のように、周りの環境にも要因があるのではないかと考えていく視点も大切なのではないか。

勉強が出来ないのは、ひとり親家庭に対する社会制度がしっかりしていないため(環境)に児童の勉強をする時間が家事で削減されているからだ、障害がある方が社会に参加できないのは、車いすで会社までに行く事が、街の構造上(環境)困難、またはかなりの労力を使うからだなど。

このように周りの環境要因を視野に入れる事が出来れば、社会の構造を変えていく事で、問題を改善できるかもしれません。個人に原因を求める場合、個人が変わらなければ問題は解決されません。中々個人の生まれ持った特性を変える事は簡単ではない事もあります。

世の中で起こっている事をこのような視点で見る事が出来れば、世界が前向きに変わる可能性があるのではないかと感じました。

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