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自宅待機中も10代後半−20代は成長し続ける

【グループワークとコミュニケーション】

 
 小学校、中学校、高等学校…学校と名の付くところでよく耳にしてきた言葉の中に「グループで課題に取り組もう」「グループ活動をしよう」というフレーズがあったと思う。すんなり聞き流せる人はきっとこのことであまり困ることもなく学生時代を過ごして来たことが想像できる。
 ちょっと思考が止まった人は何か思い出す出来事があったかもしれない。中にはあまり楽しくない記憶が頭の片隅をよぎった人もいたかも知れない。このフレーズが苦手な人にとって学校生活は少々の困難を伴ったのではないか。

 今回は、これまで経験してきたグループ活動やグループワークを思い出しながらコミュニケーション能力について考えてみたいと思います。

【グループワークのメリットと居心地の悪さ】


 グループワークは、指示される側にとっても指示する側にとってもメリットは多い。学生にとっては、講義形式の授業を聞き続けるよりも問題意識を持って課題に取り組む方が思考は活性化する。指示する側にとっては、学生同士の学び合いが促進されて、時には予期した以上の成果が得られることも往々にしてある。

 このグループ活動で何だか居心地の悪い思いを経験したことがある人は少なくないかも知れない。グループ活動、グループワークの成功の鍵はメンバーのコミュニケーション能力である、ということを様々な機会にいろいろな人から何度も聞かされているだろう。グループ活動が苦手な人が、自分はコミュニケーション能力に問題がありそうだと考えるのも無理はない。
 
 高等学校を卒業したのにまたするの、と思っている人もいるかも知れない。「就職する時に求められるのはコミュニケーション能力です」とこれから先何度も聞かされるかも知れない。確かに必要な能力なのだ。
 
 しかし、コミュニケーションが得意な人も苦手な人もいる。世間が求めようが、世の中のIT化が進み人に高度なコミュニケーション能力を求められる時代が来ようが、苦手なことは誰にでもある。

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【自分の苦手度を知る】


 これから経験するグループワークの中で意識して欲しいことは、自分のコミュニケーション能力はどの程度であるのかを気付くチャンスだと捉えてみてはどうだろうかと言うこと。苦手を克服するとか、就職のためにコミュニケーション能力を身につけるとかではなく、自分を知るための活動であると意識しながら参加する。そして、自分は何が得意で何が苦手なのかに気付くチャンスであると捉えてみる。
 
 コミュニケーションが得意だと気付いている人は、これからもその能力を生かして就職活動や就職後の武器にしていこう。

 苦手だと前から薄々気付いてはいたけれどどうやら本物らしいと思う人は、これから行うグループ活動を通して、もう少し細かく自分を観察するのもいいかも知れない。何人のグループから難しくなってくるのか、どういうタイプの人とのグループが苦手なのか、どういう人となら何とか乗り切れるのか、どういう場面でやる気が削がれるのか、そういうことを知るための場と考えてみてはどうだろう。
 自分を知ったら活動を始める前に大体の予想が立ったりする。


【社会人になったら】

 学生のうちにとか、就職するまでにコミュニケーション能力を身につけなければ、なんて焦らなくてもいいのではないかと思う。世の中にはグループワークが特に必要ない職種や仕事がたくさん存在する。就職してからでもコミュニケーションスキルは少しずつ身に付いていく。

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【相手の立場に立つのは難しい】


 これからグループワークする時にお勧めすることは、相手の立場に立つと言うこと。相手に対して「何でそうするの?」「何でそう言うの?」と思った時や、その他いろんな場面で予想外のことが起こった時に一旦相手の立場に立ってみる。
 
 例えば、自分の意見を言わずに消極的な人がいたら確かに不思議に感じたり時には腹が立つこともある。自分の意見ばかり主張して人の意見に耳をかさない人を見たらやっぱり不思議に思い、それが続くとストレスを感じてしまうのは当たり前である。
 
 その時にあえて「何でだろう」と想像してみる。自分のこれまでの経験を駆使して想像してみる。大抵の場合、想像が出来ない。無理やりストーリーを作る以外、想像できない。つまり、相手の立場に立つと言うことはかなり難しいことなのある。このことに気づく、そんなことを体験できるのが就職するまでの「今」なのかも知れない。

【成長は続く】


 相手の立場に立つと言うことは非常に難しいことなのだ。これから先「自分の気持ちをわかってくれないなあ」と思うことがあると思うけれど、相手の立場に立つことは難しいことであると知っている人は、案外強いし踏ん張れるだろう。今の自分には想像出来ないけれど何らかの原因か理由があるのだろう、などと考えることができると時には許すこともできる。

 そうこうしているうちにコミュニケーション能力が身についてくる。焦ることはない。もしあなたがグループ活動やグループワークが苦手だとしても、これから人とうまく生きていくためのスキルを与えてくれるチャンスなのかも知れないと考えて、乗り切って欲しいと思う。


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うつき にな
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