皆生トライアスロンのバイクパートは、TTかロードバイクどちらが有利か。

皆生トライアスロンのバイクコースは起伏の激しいコースです。
比較対象が少ないですが、国内のロングディスタンスの中では特に。

僕の認識では、
トライアスロンバイク(以下TT)の得意分野は平坦の高速巡行。平坦な直線コースが少ない国内にはなじまない。
ロードバイクの得意分野はオールラウンド。街中から山間部まで日本の変化に富んだ地形に合っている。

ロードバイクの方が有利、皆生はロードだという地元の声は多いです。
実際ロードバイクの出場者は多いと思います。(他大会を知らないので一概に言えませんが…)
特に地元鳥取県の選手は。(単純に出場者数が多いですからね…)

トライアスロンバイクは高価なので、手持ちのロードバイクで出場しているという選手は当然多いでしょう。(僕自身もそうです。)
皆生はロードだというのは、そういう選手が吹聴しているだけなのかもしれません。

トライアスロンは金持ちのスポーツ。
金がモノを言う種目がバイクだと金持ちはTTを買っていきます。

しかし、僕のような庶民には100万以上するTTを軽い気持ちで買えません。
TTに乗っているだけで明らかに練習していないと思える選手を安価なマシンで追い抜くのは醍醐味です。
金より鍛えた身体だろうと。

少し話が脱線しそうですので話を戻します。

ロードバイク・TTどちらを選択してもそれは個人の自由ですが、レースである以上順位という点からどちらが有利かについて出場して思ったこと、結果を振り返って分析をしてみたいと思います。

<注意>
公式の写真をもとに筆者が個人的に調査しています。機種の判別が正確でない場合もあることはご了承ください。

結論

最初に結論から。TTの方が有利です。

以下、分析データを紹介します。

バイクパートの順位

先ずはバイク上位50位の選手の結果を見ていきます。

バイク上位50位①
バイク上位50位②

空欄は判別不明です。

結果は、TT30人、ロード18人、不明2人でした。
上位に行くほどTTの比率が高い傾向にあります。
TT同士の1位と50位では約55分もの差があるのは驚きでした。

TT使用者のうち、ラン50位以内は21人(70%)
ロード使用者のうち、ラン50位以内は5人(28%)

TT使用者のうち、総合50位以内は24人(80%)
ロード使用者のうち、総合50位以内は10人(56%)

バイク50位以内かつ総合50位以内は、38人/50人で76%でした。

TT使用者に力のあるトップ選手が多い点は否めませんが、ロード使用者のランでの成績が悪い点が気になります。

ランパートの順位

続いてラン上位50位の選手の結果です。

ラン上位50位①
ラン上位50位②

同じく空欄は判別不明です。

結果は、TT32人、ロード14人、不明4人でした。
上位に占めるTTの割合はバイクパートほど顕著ではないです。
1位と50位のタイム差は46分でした。

TT使用者のうち、バイク50位以内は21人(66%)
ロード使用者のうち、バイク50位以内は5人(36%)

TT使用者のうち、総合50位以内は29人(91%)
ロード使用者のうち、総合50位以内は8人(57%)

ラン50位以内かつ総合50位以内は、43人/50人で86%でした。

ランで50位に入る選手の方が、バイクで50位に入った選手より総合50位以内に入る割合が高い結果になりました。

このことから、バイクよりランの結果の方が重要です。

バイクパートでロードを使い50位以内に入った選手がランパートで良い結果が出せていないことを踏まえると、ロードが有利とはいえず、むしろTTの方が有利と思われます。

相当ランの実力がある人のみロードを使っても結果は出るとも言えます。

総合順位

総合上位100位①
総合上位100位②

最後に、総合上位100位の選手のデータです。
空欄箇所は判別不明です。

50位までは、TT35人(70%)、ロード13人(26%)、不明2人(4%)
51位から100位は、TT21人(42%)、ロード26人(52%)、不明3人(6%)

全体でみると、TT56人、ロード39人、不明5人でした。

上位50位に入るには圧倒的にTT使用者が多い結果になりました。
トップ選手はTTを使用しているため、ロードで順位を狙うのは難しいです。

一方、50位以降はロードの比率が一気に高まります。
トップ100位狙いであればロードでも十分勝負できます。

総合上位50位のうち、バイクとランいずれか50位以内だった選手は48人でした。どちらかで50位以内に入る実力をつければ相当いい順位に入れます。

参考ですが、スイム上位50位のうち総合50位以内の選手は22人(44%)でした。スイムはラン・バイクより重要ではありません。優先度は低いです。

グラベルロードで参加してみて

最後に僕の所感を述べて終わろうと思います。

僕は2024大会にグラベルロードで出場しました。完成車で価格は10万円前後だったと思います。タイヤのみ交換し、アルミ製のホイールでした。
10㎏超の重いバイクで、5時間30分かかりました。

上位50位に入るには、約45分短縮しないといけません。
平均時速に換算すると、25㎞→29.5km。

ロードで結果を出している選手がいるので、可能性はゼロではないですが相当練習の比重をバイクに持っていくか、機種のアップグレードが必要であると感じています。

皆生のバイクコースは確かに高低差があり、細かなアップダウンが多いです。ですがヒルクライムではなく、大山を登る区間も急ではなく緩い登りであると感じています。

したがってロードバイクより重いTTでも十分登れると思います。

ロードバイクが有利なのは、長い下りや急カーブの下りを安全に下れる所かと思います。それと信号待ち等からの漕ぎだしでしょうか。

総じてTTで十分巡航できるコースかなと思います。ずっと高速ではありませんが。

TTでもロードでも機種は関係なくランへの足を残し、ランの実力をよりつける方が賢いのかもしれません。

TTは慣れればポジションが楽と聞きます。
ランでもそうですが、高いシューズよりも正しいフォームが最も楽に早く走れます。

バイクでも同じはずです。

機種よりもまずは、正確なポジションを出してもらい、フォームを固める。
買えるのであればTTを選択し、剛性の低いホイールでいけばランへの足がより残りやすいのではいでしょうか。

以上のことを踏まえ、バイクのアップグレードを検討しています。
来年はどんなバイクで出てどう思うのか、楽しみです。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?