今日はのど自慢の日
登場モノ
ボンボン:ボンボン飴の妖精カラオケ店勤務
痰切飴男:痰切飴妖精カラオケ店勤務
チョッパー;挽肉挽器の妖精スーパーものモデルの責任者
貝紐パンデカ:貝紐の妖精警官
赤ムツ樹:赤ムツの妖精スーパーモノモデルのモデル
夏目ボンボン(なつめぼんぼん)と痰切飴男(たんきりあめお)がのたうち回っている。またも不運なことにチョッパーが客としてやって来た日の仕事。
ボンボン:今日はまた物凄いじゃないか!!
飴男:見て下さいよ、お目当てはあのご婦人ですよ。
ボンボン:ご婦人って、君知らないの?あの人は婦人警官の貝紐パンデカだよ。
もう一人いるあの目の黄色い男は知らんけど。
飴男:そうですか、デカさんだけあって、強い精神力をお持ちなんですね。
モノの気を狂わせる歌声だけど普通に楽しんでいらっしゃる。あの目の黄色い紳士の方も平然としていますね。
ボンボン:そうねぇ、目はたくさんあるって、噂だけど、耳の話は聞いたことないから、
もしかして、二人とも耳がないんじゃないの?
※チョッパー一曲歌い終わって、首をふりふり、ホッ~、ホッ~と奇声を上げる。
貝紐パンデカはマラカスを置いて拍手。
貝紐パンデカ:チョッパーさん、ブラボ~、歌い込んでいるのが分かりますよ~
My way.
チョッパー:そ~ですか、いや、お恥ずかしい。そう、お褒め頂くと、のど自慢?
出ちゃいますか~。
貝紐パンデカ:そんな~、ご謙遜、プロですよ、プロ。素人なんかと質が違いますもん。
チョッパー:そ~ですか、こりゃど~も、帰りにし~す~ぅ、でも奢っちゃいますか!!
※黄色目の男は、咳払いして、あ~、私、少し外の空気を吸ってきます。
貝紐パンデカ:アラ、チョッパーさん、調子に乗って、し~す~なんて、デリカシー
無さすぎですよ。ムツ樹さん、気分を害されました?
ムツ樹:いえ、そんな事はありません、私はどちらかと言うと煮つけタイプですから。
※部屋を出て行くムツ樹。
チョッパー:ウ~ン、やっぱ変。おかしいんだな。
貝紐パンデカ:どうされたんです?
チョッパー:いや、なんですよ。彼、赤ムツ樹(あかむつき)君の事なんですがね。
今も、煮つけタイプとか言ってましたでしょ?本来ならば、刺身筋だと思うんですよ。
白目も澄んでいるハズなのに黄色っぽいし。
もしかしたら、彼は正体を偽っているのかも。
貝紐パンデカ:そうですか、それは気にかかりますね。じゃ、彼に1曲歌ってもらいましょ。
そうすれば全ての謎は解けますわ。
なんじゃ、かんじゃあり、1曲歌ったムツ樹。
貝紐パンデカ:見ちゃいました~。あなたの喉、私、バッチリ見ちゃいました~。
赤を名乗っているなら、喉は黒いのが筋でしょ?
あなたの喉は黒くない。生まれはどこなの?
ムツ樹:私の生まれは南氷洋です。
チョッパー:じゃ、君は銀ムツ樹君だね。それで煮つけなのか。
悪いことは出来ないねぇ。
貝紐パンデカ:銀ムツ族も最近は高級魚化してるんだから、
本名で通せばよかったのよ。
ムツ樹:ラブラブ国に憧れてました。
ラブラブの高級魚、ノドグロと思われたかったんです。
チョッパー:そうか、気持ちは分からんでもないよ。
反省したら、またうちの小屋で出直しだな。
ムツ樹:ありがとうございます。
ボンボン:モノにもいろいろ事情があるねぇ、お陰で今日は
歌をあんまり聴かずに済んだし。
飴男:ボンボンさん、グルグルで調べたんですけど、彼ら魚介族は
耳がいくつもあるらしいです。
ボンボン:エッ、複数の耳で聴けば、あの歌、聴けるの?
よかった~、耳が一つで。
今日の一句
赤ムツは喉が黒くて黒ムツよ
詠みモノ
貝紐パンデカ
大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!