懐|千里中央と日傘
今朝、黒い日傘を指している方を見て
お気に入りの黒い日傘を思い出しました。
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数年前、友人と大阪へ旅行へいったこと。
友人に連れられ大阪へ。
まずは梅田でネギ焼きを。
初めてのねぎ焼きは
それは美味しかったことを覚えています。
その後、太陽の塔を見に行こう!ということで
電車を乗り継ぎ万博公園へ。
乗り換えで降り立ったは千里中央駅。
なんともレトロで白い建物です。
不思議な断層のような造りに
真っ白も真っ白な建物。
そこはまるでギリシャのよう。
光が反射して眩しくて、
わたしは夢の中にいたのではと
今でも思っています。
兎にも角にも眩しく暑かったので
これは日傘がいるぞ、と
友人と2人で日傘を探すことに。
友人はすぐに手頃な日傘を見つけ購入。
わたしは、なんだか少しでも
おしゃれなものがよくて隣のお店も物色。
今思えば、もうなんでもいいじゃんと言わずに
待っててくれた友人に感謝です。
しばらくうろうろと悩み、
シンプルだけど外側にフリルがあしらわれ、
持ち手や骨組みまで黒く塗られた
ちいさな日傘に決めました。
灼熱の中、電車を乗り継ぎ
まっさらな日傘をふたり広げて
きゃっきゃと太陽の塔を目指します。
太陽の塔の中はすごかった。
真っ赤で幻のようだった。
迫力があり、少しこわかった。
外に出てからも、写真を撮ってみたり
近くのカフェで一休みしたり。
その後の大阪旅行でも
可愛い小さな黒い日傘は大層役に立ちました。
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その後数年は、その可愛い日傘と共に
夏を過ごしました。
最後は留め具のところが破けてしまい
少し可哀想な見た目でしたが
急な豪雨からもわたしを守ってくれた日傘。
傘をさすたびに思い出す
眩しい大阪の記憶。
あんな幻みたいな旅行、
また行けるのかな。
可愛い小さな日傘を思い返すとき、
少しだけ、心がきゅっと切なくなる。
わたしの中の大切にしまいこんでいた
宝石のような思い出を思い返した、
そんな朝でした。
またいきたいな、太陽の塔。
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