交代
君がいなくなった世界は思っていたとおり
当然のように回っていって
僕はお腹が減って 食べて
いつものとおりに仕事にいって
何も変わらない、なんて
言われるのは嫌だった
喉がぎゅうと絞め上げられるみたいに
君の不在を確認出来たら
そんな残酷なことを考えるよ
君がもうこの世界の何処にもいないことを
僕は確かめることすら出来ないんだ
そういうものだよ
知っていたよ
君がいなくなった世界は
あれから少しまだ騒がしいけれど
君の残した痕跡は
多分きっと
僕らが繋いでいくから
それで良いってことにしたい
それで良いって
そういう冷たいことを言いたい