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京都を暮らすように旅した7日間~3日目~(鴨川沿いの最高な宿)

京都滞在も3日目。昨日の暴食がたたり胃が重たい。コンビニで調達したシジミの味噌汁と野菜ジュースを胃に流し込み、さっさと仕事にとりかかる。

炊き立てごはんがおいしい八代目儀兵衛でランチ

今日は近場でのんびりすることにした。お昼は八坂神社前の「八代目儀兵衛」さんで。連日和食が続いていたので、「和食以外がいいわね」なんて話していたのに、このツヤツヤのお米の前に屈したのだった。

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朝は「胃が重たい」などと言っていたのがウソのようだ。当然のようにご飯をおかわりして生卵を追加し、たまごかけごはんを食べる。

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「たまご1個200円って、スーパーなら10個で200円切るんだから強気よね」「でも300円を超えたらちょっと悩むけど、200円なら迷わず注文するから絶妙な価格設定よ」などと所帯じみた会話しながら、炊き立てのごはんを楽しんだ。T女史は今後数年は海外生活だ。彼女が次に生卵を食べるのはいつになるのだろうか。

その後、八坂神社~ねねの道~建仁寺~と散歩を続け、高瀬川沿いのカフェ「喫茶上る」へ。

あいにく撮影禁止だったので写真はないけれど、目の前をさらさらと流れる高瀬川、そして往来を行き来する人々を眺める。まるで無声映画を見ているようだ(©T女史)。暑い中かなり歩いたので(この時点で1万7千歩くらい)、気づいたら2人ともうつらうつら舟を漕いでしまった。これはいかんと店を出て、今日の宿へ帰る。

目の前は鴨川!!テラス付きの町家宿へ

なぜ今日は近場の散策にしたかというと…滞在中もっとも期待値の高い(そしてお値段も高い)宿に泊まる日だったからだ。宿を少しでも長く過堪能したいという魂胆だ。

見てくださいな、寝室からのこの眺め!(鴨川が澄んでいたらさらに綺麗だっただろう)。

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実は1日目&2日目の宿から徒歩10歩くらいの距離にあり、オーナーさんもおそらく同じ方。こちらも古い町家のAirbnbだ。

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滞在3日目にしてようやく晴れ間を見た。いそいそとコンビニでビールを買って、ベランダに出て一杯やる。夏の生ぬるい風と、夕暮れと、眼下の鴨川。「幸せ」とはこういうことなんじゃなかろうか。

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日没まで飽きもせず、日が暮れていく様子と雲の流れを見ていた。こんなに穏やかな時間はいつぶりだろうか。

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日もとっぷり暮れて晩ごはんの作戦会議。「今日は胃を休めよう」と宿で鍋をすることにした。近くのスーパー「フレスコ」(京都ではメジャーな店だ)で食材を買って、備え付けの綺麗なキッチンで調理した鍋を囲む。

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食べ始めてしばらくして、授業を終えた吉田(※)がチャリでかけつけてくれた(※1日目と2日目の記事を読まれた方にはくどい説明となるが、T女史と私の共通の友達で、今もなお京都に住む数少ない友人だ。言語学専攻。)。

エモさのなんたるかを知る、旧五条楽園の夜

これは吉田に関する初出情報だが、彼はJ-POPにとても詳しい。鍋をつつきながら、T女史と私のたぶん同世代より30歩くらい遅れている音楽情報をアップデートしてくれる。彼は気のいいヤツでもあり、「この前ご馳走になったから」といくつかのおつまみを買ってきてくれた。あれは吉田のお祝いゴトだったからいいのに、ノリの軽さとこの律義さの共存が、年上にも年下にも人気者である一因なのだろうな。

彼が帰った後、お風呂上りにT女史とふたたびベランダに出て、夜風を浴びながら吉田おすすめの曲を流した。宿の付近は昔「五条楽園」と呼ばれる京都随一の色町だったようだが、今では嘘のように静かだ。

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夏の静かな夜の鴨川と、吉田おすすめの「東京フラッシュ」があまりにマッチしていて、「これが”エモい”ということか…」と感じ入った。「ウオーター=水」と理解した瞬間のヘレン・ケラーには及ばないまでも、「エモのなんたるか」を理解した気がした。

この日は朝から疲労感があったはずなのに、気づいたら深夜2時近くまでベランダで話していた。

家に帰った吉田もJ-POP語りで火がついたのか、おすすめの曲とその曲を聴くべきシーンを次々LINEに送ってきた(例:「水曜日のカンパネラの”シャクシャイン”」は「北海道旅行で」、「pinokoの”Sunday”」は「雨の金曜日の1人飲み1杯目」など)

合計30曲。狂気か。

T女史は2時過ぎに布団に入ってからも、吉田おすすめプレイリストを編集していたそうだ。火曜日から夜更かし。でもいいのだ、このロケーションで早々寝てしまうのはあまりに野暮なのだから。

4日目はこちらから


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