パソコンくんの復活ものがたり
みなさん、こんにちは!!ぼくは、パソコンくん。まだ10歳だけど、パソコンの世界では、もうシニア世代。今は直して使うより、買い替えの方が安いし性能もいいから、どんどん買い替える方がお得!といわれて、僕は中古屋さんに売られてしまったんだ。
中古屋さんは僕を引き取ると、僕の体をきれいにふいてくれ、僕と同じような仲間たちがいる棚の中に僕を縦に置いた。そこは狭くてちょっと寒くて、横になって寝ることもできなかった。あったかいお家に帰りたいよう。だんだん、お腹もすいてきた。でも、だれもぼくに電気というごちそうをくれない。ぼくは悲しくなってきた。
そこへ中古屋さんがやってきた。
「中古屋さん、もう、ぼくのバッテリーが切れそうなんだ。お腹か空いたよう」
ぼくは必死に訴えた。でも中古屋さんは何も言わず、ぼくの体に紙切れを貼って、行ってしまった。
「お前は、売られたんだよ。新しい買主が現れるまで、ここで過ごすしかない。諦めるんだな」
ぼくより先に来ていたらしいぼくよりちょっと体の大きいおじいちゃんパソコンさんに言われた。
「ぼくは売られちゃったんだ。もうおうちに帰れないんだ」
ぼくはさみしくて悔しくて、おいおい泣いた。ぼくだって、まだもうちょっと活躍できたかもしれないのに。もう少し検索で使ってもらって、いろんな世界を見たかったのに。もう少し…もう少し…。胸がはちきれそうになった。そうしているうちに、なんだかだんだん意識が遠くなってきた。なんだかぼく疲れたみたい。そして、そのままぼくは長い眠りに入ってしまったんだ。
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