マンションの説明会に行ったらあまりにもロジカルじゃなくて辟易した話
ただし、参加者のほう。
相手にどういう反応をしてほしいのか?
近くに新しくマンションを建てるとかで、先日その計画についての説明会があった。自分はあんまりそういうものに行ったことがないし、主催者がどんなことを説明するのかという興味もあったので参加してみることに。今回はその時の話である。
会は説明パートと質疑応答パートの二部制だったのだが、主催者側は慣れたもので、事前に配布した計画書に基づき淡々と喋り、説明パートは30分くらいで終了。ただ、質疑応答パートがかなり荒れてこちらは1時間くらいかかっていたかと思う。何で荒れたかというと、日照権である。
新しく建つマンションによって、日影に位置することになってしまう住民が騒ぎ始めたわけだ。で、騒ぐ理由はもっともなものの、話の展開が下手すぎて主催者側とは折り合わず、まったく議論になっていなくてなんだか辟易。「事前に何の説明もなくいきなり計画が全部できあがっている」、みたいなことを先住民側が言うわけだが、その説明の場が今回私が参加した会なのであり、何も唐突ではない。おそらくは、事業計画を立て始めた時点で根回しをしておけよ、ということなのであろう。しかし、建てられる場所に最大限の利益がとれる形で事業者はやるわけだから、そんな調整をしてくれるわけがまずはない。
ほかにはこんなことがあった。「『ご意見として頂く』というが、いつ実行してくれるのか」と先住民が主催者の回答にブチギレ。しかし主催者側は「この会は説明の場であり、意思決定をする場ではない」と返し、先住民が「だから~」と叫んで、まったく話が進まない。これは明らかに主催者が正しくて、説明会は説明会であり、意思決定をして、何かにコミットする場ではないのだから当たり前である(まあ、会の冒頭で主催者がそういう説明をしてはいないから、これはどっちもどっち)。
今回の場合、自分が考えるに、先住民側に必要なのは「どのようなルートでどう働きかければ、きちんとした回答と検討を得られるか」を聞くだけだ。説明の場で糾弾したところで何も進まないし、決まることもないわけだから求めたいことは期待ができない(ポーズとしてはやる必要はあるが、意味のない煽りをしたところでしょうがない)。ましてや、そういった場で騒ぎ立てることは多分に主催者側が先住民を面倒なヤツ認定してしまい、戦闘モードに突入させてしまう可能性もある。総合的に考えて、利点があまりない。
自分が言ったことによって、相手にどういった反応をしてほしいのか。その一点を注意するだけでもしゃべることは変わりそうなのだが……いやはや。
MECEにばっちりというわけにもいかないだろうが、それだとしても、もうちょっとロジカルな思考ができたほうがいいように感じる。市井の人だからこそ、百戦錬磨の詐欺師と渡り合うためにも必要な知識と思うがいかに。