男らしさのツケで10年後精神崩壊
性欲の強い男性の中には、東南アジアに買春に行く人がいます。
性病をもらってくる人もいますが、直後はなんともなくても、やがて知能が低下したり、精神がおかしくなったりします。
梅毒です。
50代の男性が、言っていることがおかしい、意識状態もおかしいみたいな状態で病院に来ました。
脳のMRIをとると、脳の側面(側頭葉)に変な異常が見つかりました。
https://xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp/archives/41466
ここの異常は、病気が限られてきます。
単純ヘルペスなどのウイルス性の脳炎、肺がんなどの腫瘍があってもなります。(詳しい方のためにいうと傍腫瘍症候群)
でも、頭の片隅に入れておかないといけないのが、梅毒です。
梅毒に感染後何年もたってから発症します。
この人も梅毒の検査が陽性になりました。
話を聞くと、20−30代の頃、東南アジアで女性を買っていたらしいです。
多分そこで感染したのでしょう。
狙いをつけて質問することが決め手になってきたりします。
ちなみに、この脳の梅毒(神経梅毒)は、進行すると、人格が破綻し、無言無動みたいになる人もいます。
昔はこの原因がわかっていませんでした。だからでしょう、進行麻痺と呼ばれ、梅毒の名前が入っていません。
この進行麻痺という病気が、梅毒であることを示したのが、お札にもなった野口英世です。
(黄熱病で有名ですが、こっちの発見のほうがすごいです)
性欲があって、男らしい人は、カッコよく見えますが、リスクもあるんですね。
ちなみに、以前いた病院で、職員がHIV感染症であったことがわかりました。
で、いろいろ詳しく問診すると、職員の友達とフィリピンに買春に行っていたらしいです。
買春のツケが、HIVとは情けないですね。
ところで奥さんがいましたが、さすがに気付きますよね。
家庭は、大丈夫だったんでしょうか。